「自分で決めた目標を達成できない人」に対する熱い思い | 【Cheer Coach】企業研修・ワークショップ・コーチ 齋藤稚亜子(ちあこ)

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「自分で「やる」と決めた目標に対して、100%やり切っていますか?」

「やり切っていないとしたら、なぜですか?」


この質問、チクリと心に刺さる方も少なくないと思います。


研修、特に若手向けの研修ではよく「振り返り」を実施します。
1.自分が「やるぞ」と決めた目標に対して
2.「できたこと」「できなかったこと」は何か考える
3.「できなかったのはなぜか」「どうすれば良かったか(これからどうするか)」考える


その際 私は、目標に対する達成度を必ず定量化していただきます。
「100点満点中 何点か?」


大方の受講生は達成度50-70点という自己評価。
感覚で言うと「頑張って取り組んだが、100点ではなくもっとできた」という感じでしょうか。
中には0-50点という方もいますが、

自信を持って「100点」という方は今まで見た事がありません。


大勢の中では「意識高い系発言」を避ける、という若者の傾向か

あるいは、謙虚な日本人の特性でしょうか。

現状に満足せず、常に改善を志す精神の現れでしょうか。


いずれにせよ、「100点ではない」という自己評価は事実です。

最近、とある研修(大手 総合職 2年目 男性比率高)で、

受講生に笑顔でストレートに聞いてみました。


「なんで100点までやらなかったのですか?」

受講生 こわばる… (やべぇ、この人 怖い人だ…)

すかさず笑顔でフォロー
「別に詰めてるじゃないんですよ♪

 単純に理由が知りたくて♪♪

 で、何でやらなかったんですか?(ルンルン♪)」

もう一度固まる…

ごく稀に目標の立て方が悪かった、という声も上がりますが、
これもとても大切な気付きです。

現実的にできる範囲を知った上で、その少し上をいく目標を次に立てれば良いわけですから。

私の質問に固まった本人達はきっと分かっているのです。
「自分の取組み方が悪かった」ということを。
ただ、何が悪かったか、ちゃんと向き合うのはとても難しいので、

それを避けているように感じます。

*****


私が社会人3年目の時の話です。
当時 私は大きく2つの仕事上の目標を掲げ、上司とも合意し、頑張っていました。


【A】日々の顧客対応

お客様からの問合せや、お客様から頂いた課題をもとに対策を提案する類の仕事
→対応すべきことが見えている

【B】企画物

ゼロからイベントを創り上げるもの。過去の参考になるものを自ら探しながら。
→対応すべきことを自分で見つけなければならない

手のつけやすいAばっかりやって、
結局Bは何も手をつけず期末を迎えました。
あぁ、恐ろしい…

期末の上司との面談です。


私   「Aはこんなにやりました! 頑張りました!」
上司 「Bは?」
私 「スミマセン、できませんでした」
上司 「できなかったんじゃなくて、やらなかっただけだろ」

頑張り屋さんだったはずの優等生でちあこ、始めて上司に怒られる!

ということで、ビービー泣いたのを今でも鮮明に覚えております。

*****


あれから10年以上経ちました。

やっと「なぜやらなかったのか、どうすればよかったか」が冷静に考え、

自分なりの答えが見つかりました。

(遅すぎる…)


正直、その時には「やらなかったこと」に対して向き合えませんでした。

上司が与えてくれた、汚名挽回のための次の目標に対して邁進することで、

何となくその目標未達成を乗り越え、

「やらなかった」事実をなかったことにしたなぁ、と感じます。

向き合うより、次の目標に向かって邁進した方がラクだったから…

ただ、ずっと心の中で消化しきれない出来事として残り続けていました。

だからこそ、研修で出会う

「自分で決めた目標なのに達成できない人たち」

に熱い思いがあるのです。


「やらなかった」という事実をご本人のためにも見過ごしたくないし、

「なぜやらなかったか」にちゃんと向き合ってほしいと思います。


また社会人3年目の私のように、

「どう進めてよいかわからない仕事」を抱えて、悶々と悩んでいる人には、

それを「具体的な行動レベル」まで自分でちゃんと落とし込めるよう、

しつこく しつこく質問します。

私なりの愛情です。