「自分で「やる」と決めた目標に対して、100%やり切っていますか?」
「やり切っていないとしたら、なぜですか?」
この質問、チクリと心に刺さる方も少なくないと思います。
研修、特に若手向けの研修ではよく「振り返り」を実施します。
1.自分が「やるぞ」と決めた目標に対して
2.「できたこと」「できなかったこと」は何か考える
3.「できなかったのはなぜか」「どうすれば良かったか(
その際 私は、目標に対する達成度を必ず定量化していただきます。
「100点満点中 何点か?」
大方の受講生は達成度50-70点という自己評価。
感覚で言うと「頑張って取り組んだが、
中には0-50点という方もいますが、
自信を持って「
大勢の中では「意識高い系発言」を避ける、という若者の傾向か
あるいは、
現状に満足せず、常に改善を志す精神の現れでしょうか。
いずれにせよ、「100点ではない」という自己評価は事実です。
最近、とある研修(大手 総合職 2年目 男性比率高)で、
受講生に笑顔でストレートに聞いてみました。
「なんで100点までやらなかったのですか?」
受講生 こわばる… (やべぇ、この人 怖い人だ…)
すかさず笑顔でフォロー
「別に詰めてるじゃないんですよ♪
単純に理由が知りたくて♪♪
で、何でやらなかったんですか?(ルンルン♪)」
もう一度固まる…
ごく稀に目標の立て方が悪かった、という声も上がりますが、
これもとても大切な気付きです。
現実的にできる範囲を知った上で、その少し上をいく目標を次に立てれば良いわけですから。
私の質問に固まった本人達はきっと分かっているのです。
「自分の取組み方が悪かった」ということを。
ただ、何が悪かったか、ちゃんと向き合うのはとても難しいので、
それを避けているように感じます。
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私が社会人3年目の時の話です。
当時 私は大きく2つの仕事上の目標を掲げ、上司とも合意し、
【A】日々の顧客対応
お客様からの問合せや、
→対応すべきことが見えている
【B】企画物
ゼロからイベントを創り上げるもの。
→対応すべきことを自分で見つけなければならない
手のつけやすいAばっかりやって、
結局Bは何も手をつけず期末を迎えました。
あぁ、恐ろしい…
期末の上司との面談です。
私 「Aはこんなにやりました! 頑張りました!」
上司 「Bは?」
私 「スミマセン、できませんでした」
上司 「できなかったんじゃなくて、やらなかっただけだろ」
頑張り屋さんだったはずの優等生でちあこ、始めて上司に怒られる!
ということで、ビービー泣いたのを今でも鮮明に覚えております。
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あれから10年以上経ちました。
やっと「なぜやらなかったのか、
自分なりの答えが見つかりました。
(遅すぎる…)
正直、その時には「やらなかったこと」に対して向き合えませんでした。
上司が与えてくれた、汚名挽回のための次の目標に対して邁進することで、
何となくその目標未達成を乗り越え、
「やらなかった」事実をなかったことにしたなぁ、と感じます。
向き合うより、次の目標に向かって邁進した方がラクだったから…
ただ、ずっと心の中で消化しきれない出来事として残り続けていました。
だからこそ、研修で出会う
「自分で決めた目標なのに達成できない人たち」
に熱い思いがあるのです。
「やらなかった」
「なぜやらなかったか」にちゃんと向き合ってほしいと思います。
また社会人3年目の私のように、
「どう進めてよいかわからない仕事」を抱えて、悶々と悩んでいる人には、
それを「具体的な行動レベル」まで自分でちゃんと落とし込めるよう、
しつこく しつこく質問します。
私なりの愛情です。