壁と卵 | ANTIFA★黒い彗星검은혜성  だにえる단열の一言。

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韓国籍在日朝鮮人3世、いわゆる「在日コリアン3世」のだにえる단열が大好きな『日本』について書く、そんなブログです。
ANTIFA★黒い彗星CHE★gewaltの新しい一歩のブログでもあります。いつまでも大切だよ。

「どんなに壁が正しく、どんなに卵が間違っていても、私は卵の側に立つ」

この言葉はかの日本の有名な作家村上春樹が、壁である
イスラエルのエルサレム賞の受賞式で講演した際の言葉だ
もちろん、この言葉は壁=イスラエルの卵=ガザへの攻撃を
批判した彼独特の言い回しである

今年度の年末年始、イスラエルはガザのロケット弾攻撃の報復として、
その何百倍ほどの殺戮兵器で空爆、侵攻を繰り広げた。
ガザの死者は1300人に及びその多くが民間人のこども、女性であったという。

ある平和団体が村上氏の受賞辞退を求める署名活動を行っていたが、
これは平和団体としてしごく当然であり、
ノーベル文学賞を辞退したサルトルのような行動を求めたと思う。

しかし、村上氏は堂々とイスラエルに出向き、言葉を発することを選んだ。
これはとても勇気ある行動であるし、沈黙やボイコットが蔓延した市民運動にも
改めて欲しい態度であると思った。

彼が言う壁が正しいというのはもちろん括弧つきの「正しい」、
イスラエル側の「正しい」であることはイスラエルの人々に向けた言葉であるから、
間違いない。
もちろん、高い壁という比喩にはハマスのロケット弾やヒズボラの武器が含まれるのは
見逃してはいけない。

では、私たち一人一人は「卵」であるのだろうか?日本や韓国に住み、
高らかな壁の上で下を見下ろし安住しているのなら、
それはゆで上げられ、腐りかけのハンプティ・タンプティだ。


私は長らくブログや文章という文章を書いていなかったが、
つまり、沈黙していたが、今回の村上氏の
行動に運動の、抵抗の新しい希望を感じ、
そして、私もつねに「卵」側にいたいと思った。



★引用★
☆作家の村上春樹さんが十五日行った「エルサレム賞」授賞式の記念講演の要旨

 一、イスラエルの(パレスチナ自治区)ガザ攻撃では多くの非武装市民を含む1000人
以上が命を落とした。受賞に来ることで、圧倒的な軍事力を使う政策を支持する印象を与 えかねないと思ったが、欠席して何も言わないより話すことを選んだ。

 一、わたしが小説を書くとき常に心に留めているのは、高くて固い壁と、それにぶつかっ て 壊れる卵のことだ。どちらが正しいか歴史が決めるにしても、わたしは常に卵の側に立 つ。壁の側に立つ小説家に何の価値があるだろうか。

 一、高い壁とは戦車だったりロケット弾、白リン弾だったりする。卵は非武装の民間人で、押しつぶされ、撃たれる。

 一、さらに深い意味がある。わたしたち一人一人は卵であり、壊れやすい殻に入った独自の精神を持ち、壁に直面している。壁の名前は、制度である。制度はわたしたちを守るはずのものだが、時に自己増殖してわたしたちを殺し、わたしたちに他者を冷酷かつ効果的、組織的に殺させる。

 一、壁はあまりに高く、強大に見えてわたしたちは希望を失いがちだ。しかし、わたしたち一人一人は、制度にはない、生きた精神を持っている。制度がわたしたちを利用し、増殖するのを許してはならない。制度がわたしたちをつくったのでなく、わたしたちが制度をつくったのだ。

http://sankei.jp.msn.com/culture/academic/090216/acd0902161022003-n1.htm

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