甘噛み | 自然の力はプライスレス

自然の力はプライスレス

まりんとの生活っぷりなどなど。

犬の歯を恐れてはいけないといきなり言われても、それはムリと言うもの。
それには準備が要る。

その一つが「甘噛み」ではないだろうか。

世間では甘噛みは許していけない、すぐに止めさせるべきという人も多いが、私は違うと思う。

犬は人間の赤ちゃん同様、まず口に入れ、次に歯応えを確かめてその物体が何かを覚えていく。
そうやって、それが自分にとって何なのかを覚えていく。

そうしていくうちに、犬にとっての歯は、人間の指やお箸よりも繊細に動く大切な道具になる。

私は2歳を過ぎてもまりんの甘噛みを許している。
部屋でくつろいで、お腹を出してくねくねしている時、私はまりんの歯を触り口に手を入れる。
まりんは私の手を甘く噛んでハミハミしている。

だが彼女は幼児性が抜けないとか、本噛みをするとか、勘違いする方向には向いていない。
人間の肌の強さ・弱さを常に把握し、自分の噛む力を加減する事を意識する事に役立てている。

逆に歯を使ってはいけないと否定する事は、犬が自分で力を加減出来なくなる危険が大きくなる。
勉強ばかりしてスポーツしなかったり遊ばずに育った人間が、力の加減が分からずに、殴る場所を知らずに相手を殺してしまうのに等しい。
突然キレてセーブ出来なくなるのは犬も人間も同じなのだ。

まりんの成長過程から感じるのは、お互いに歯の威力を把握し、人間は犬の歯に慣れ、犬は歯を道具として有効に使えるようになる始めの一歩が甘噛みだと確信している。