みなさん、こんばんは。
さて、昨日私は今年のコンサート納めに行ってきました。
最後にふさわしいこの方です
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川井郁子 12/20「ヴァイオリニスト 川井郁子の世界〜源氏物語、奏で〜」を鑑賞
会場は三越劇場。大きな会場ではないけど、歴史が古く趣きがあります。壁などに、汚れや傷はあるけど、それすら味になっていて、大切に手入れされてきたのだなぁ、と感じます。
席は2列目で、各楽器の響きも堪能できました。
公演の第一部は和楽器と名曲の演奏。和楽器(25弦琴、尺八、和太鼓や鼓の打楽器)が洋楽器のように聞こえ、ヴァイオリンが和楽器のように聞こえます。それぞれの演奏者の表現力の幅広さと、歩みよりで素晴らしい音色になるのだと実感。もうこうなってくると、洋も和も気になりません。それぞれの演奏者が一体となって、一つの曲の世界観を表していて「クラシックだから洋楽器」という考えはナンセンスだと思ってしまう素晴らしい演奏。川井さんのコンサートだけど、皆が主役で誰一人欠く事ことができない一つのバンドのような印象です。
第二部は極上!林真理子さんの『源氏がたり』を、川井さんが六条御息所になって語りながら演奏するのだけど、和楽器の皆さんが雰囲気を存分に作り上げて素晴らしかった!
和楽器構成が少し変わって、琵琶やリン、笛も登場。
女性の情念がテーマなんだけど、心が傾いて行く時の不協和音を琵琶とヴァイオリンで作りだすのだけど、それが素晴らしく秀逸だ。琵琶って、こういう音をだすのにうってつけの楽器だと実感します。また、どちらも女性が演奏しているのがミソだと思います。
生霊となった六条御息所が、だんだんに昇華していく場面は音だけで表現。
ここに限らず感情の盛り上がりの部分では、楽器を増やし豪華なアレンジだった。これは事前に録音したものを流したのか、はたまた見えない所で演奏していたのかが定かではないけど、スピーカーから大音量で流れてくるため(私がスピーカーの近くの席だからなおさらそう感じたのかもしれません)、せっかくの和楽器の音が聴き取りづらくてちょっともったいない気がしました。
とはいて、素晴らしい演出と演奏です。最後はアメージンググレイスで終わるのが良かったです。
ぜひとも同じ情念系の「天城越え」もこのような形で演奏して欲しい。きっと凄いものになると思う
MCで、「和を意識していない時からクラッシックに和楽器の音が必要だと思っていた」と言っていましたが、それがよく分かります。スパイスとしての和楽器ではなく曲を完成させる上で必要不可欠な音なんだと。言い換えれば、川井さんの中に和楽器の音が普通にある、ということなんだと思った。日本人だから、和楽器の音に慣れ親しんでいるからなのか・・・。
本当に素晴らしい舞台でした。
素晴らしい演奏をしてくださった、川井郁子さんをはじめ
和楽器奏者の中井智弥さん、長須与佳さん、加藤俊彦さん、
ありがとうございました(^_^)☆
川井郁子さんの公式HPでも、当日の様子がUPされています。
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http://www.ikukokawai.com/blog/1974/
会場の写真です↓
【セットリスト】
≪第一部≫
・宵待ち草
・さくら
・荒城の月
・波の記憶
・プレリュードとアレグロ
・ホワイト・レジェンド~「白鳥の湖」より~
・恋のアランフェス~レッド・ヴァイオリン
・ジュピター
≪第二部≫
林真理子 著「源氏がたり」より
演出:川井郁子 吉井盛悟
・風のあとに
・夕顔~「源氏物語」より~
・スカーレット・コンフェッション
・ヴァイオリン・ミューズ・ドラマティック