平成はボクシングをどう変えたのか。 | リングサイドで野次を聞いた ~独善的ボクシング論

リングサイドで野次を聞いた ~独善的ボクシング論

マニアの隠れ家を目指します。
中津の生渇きの臭い人はお断り。

平成の時代が終わります。

思えば昭和から平成へ元号が変わるときには、新しい何かが始まる雰囲気があった。社会は高度経済成長の名残を残していたし、自分的にもこれから社会に出ていく高揚感があった。そんな時代。

ボクシング業界的にもいくつかの変革があった。

 

①衛星放送時代の到来

・NHKでBS放映が始まり、レナードvsハーンズ2や海外ボクシングが定期的に放映された。そしてWOWOWの開局とエキサイトマッチの放映開始。

海外ボクシングに触れる機会が増えたことは現場の技術向上とファンの観察眼を養った。また海外志向のファンも増えたことにより、世界との距離はグッと縮まった。

 

②興行形態の変革

・東京ドームのこけら落としでのマイク・タイソン招聘。

97年頃からの複数世界戦の常態化。これは賛否あるかなあ。

B-TIGHT等の開催は成功したとは言えないがこれらの企画を積極的に開催する機運もあった。

 

③共産圏の参画

・ペレストロイカの波に乗って旧ソ連勢の参戦。これは大きかった。

国内でもユーリやナザロフ、ヤノフスキー等の本物に触れる機会が増え、世界ではコンスタンチン・チューが猛威を振るった。そして2000年代に差し掛かるころにはロシアだけでなく、ウクライナ、カザフスタン、ウズベキスタン等の旧ソ連圏選手がプロボクシングの勢力地図を書き換えてしまう。

 

マイナス面としては世界王座の価値下落や地域王座の増加による日本タイトルの指名試合の形骸化等もありますが、それはまた頁を改めて語りたいと思います。

今はただ、過ぎゆく時代を偲んで30年間の思い出に浸りたい。

リング上の思い出はまた後程かな。

ちなみに平成の私的MVPは辰吉丈一郎と高橋ナオト。

ベストバウトは辰吉vsシリモンコンと高橋vsマーク堀越です。