平成最後のやれんのか!観戦記 | リングサイドで野次を聞いた ~独善的ボクシング論

リングサイドで野次を聞いた ~独善的ボクシング論

マニアの隠れ家を目指します。
中津の生渇きの臭い人はお断り。

 

30日大田区の翌日、RIZINの大晦日の午前興行を観てきました。

メイウェザー出場、堀口vsコールドウェル等がある夜の部はチケット完売ということもあり、こちらは自宅で大人しくPPVにしておきました。

さて、朝9時試合開始ということで8時30分には開場してるだろうということで、さいたまへ向かいました。

当日券をゲットして無事、会場へ。場所は200レベルで5000円でこれならいいかなという良席。とにかく見やすい。

朝早くから熱心なファンが詰めかけたものの、さすがに200レベル位までの開放で客密度を上げるイメージ。それでも前日の大田区よりは見た目、観客数は多い。ま、客単価はボクシングの方が高いですが・・・

本来は5試合だが、白鳥vsウザ強とリオンvs朝倉兄の試合を追加して全7試合。うちキックが2試合だが、この顔ぶれでこの価格なら良心的。

入場セレモニーなどは特に無いが、各選手の入場の演出の派手さは惜しまない。ボクシングを観慣れてる人には新鮮かも。

仮面女子、川村がアスリート然としてた、あいに完敗。

キック2試合はピーター・アーツをセコンドにつけた内田が小西に勝利、白鳥が派手なダウン応酬もフジテレビ内定のウザ強ヨシヤにKO勝ち。場内が程良く暖まる。

そして朝倉弟vsムン・ジェフン。この日のベストバウト。

敢えて危険な位置での打ち合いを挑む朝倉海の心臓の強さとそれに応えるムンの意地が交錯した好勝負。最後、ムンをダウン寸前まで追い込んだ朝倉が試合終了と同時に大の字。判定はユナニマスで朝倉弟に。

渡辺華菜が杉山しずかを秒殺で返り討ち。スローで見ると倒れる杉山の目が虚ろに見えなくもないが、倒れた後に反応してたこともあり、もう少し続けても良かったかもと個人的には思いましたが・・・実際のところは近くで観てたレフェリーを信頼するしかないので仕方ないですかね。

 

そして朝倉兄vsリオン武。追加カードですが、これが追加とは贅沢な・・・リオンの老練さに期待したのですが、やはり朝倉兄弟の若さと勢いは侮れない。ミドル一発で切れが違う。

2R、最後は飛び膝でのKO劇。これは同程度のキャリアの選手はやりたくないだろうな。ベストバウト次点です。

 

メインの北岡vs川尻。これを観に来たんだよな。PRIDEに代表される00年代格闘技界を生き抜いてきた男のサバイバルマッチ。

お互いに40代に手が届く年代、この試合の前に行われた現在進行形の選手と比べると勢いの違いは比べるまでも無い。しかし、この年代でしか出せない物もある。

煽りVで北岡が言ってた様に敗北が自分の存在を全否定されること、存在が消えていくことの恐怖。現役続行という果実を巡っての残酷なサバイバルマッチ。

この日、首の皮1枚残したのは北岡だった。川尻は往年の勢いも感じられず、ペースを手繰り寄せようとしても思うにまかせず、スプリットながらも完敗。

辛うじて生き残った北岡の船木リスペクトの「明日、また生きるぞ!」のシャウトで〆。本来ならこのまま午後3時開始の夜の部に行きたかったのですが、やはりチケットも無いし、家人の許可も降りそうもないので断念。

ちょうどこの大会が終わってコミュニティセンターへ向かうと例年以上の人混みでした。世間的には知名度が低いかもしれないが、年の瀬にこれだけの人を集められるのが格闘技の底力。

無碍に否定せず、かといって卑下することも無いが、ボクシング界も何らかのエッセンスを学び取る事があってもいいのかなと思いました。

メイウェザーvs天心に関しては・・・もう、ねぇ(溜息)。