大場政夫没後40年 | リングサイドで野次を聞いた ~独善的ボクシング論

リングサイドで野次を聞いた ~独善的ボクシング論

マニアの隠れ家を目指します。
中津の生渇きの臭い人はお断り。

今年、大場政夫が逝去してから40年になります。もし生きてれば63歳になったわけですが、自分でジムを開いていたのでしょうか、それとも浜田氏みたいに本田会長の懐刀として帝拳ジムを盛りたてていたのでしょうか。歴史にIFは無いけれど、大場とサルバドール・サンチェスが生きてればどんなボクシング界だったのか興味は尽きません。
さて、チャチャイ・チオノイとの激闘の後、本当はバンタムへ転級する予定だったそうですが、もし実現していたらどうなっていたのでしょうか?そして、その頃のバンタムの勢力図を塗り替えるに至ったのか?いろいろ興味があります。

①フライ級へ留まる場合
体重維持のためにあえてノン・タイトル戦を挟む位ですから、ウェートはもう限界だったはず。そうなると出来て、あと1~2戦位でしょうか。統一戦は当時の状況から実現は困難かも知れませんがCの王者が確かベニス・ボーコーソー(タイ)だったはず。実現すればベルクレック、チャチャイと2タテにされたタイ陣営の執念とも戦わねばならず、苦戦は免れないかも。

②バンタム級へ転級
Aの王者だったエンリケ・ビンダー(コロンビア)に挑ませる予定があったみたいです。ビンダーはエレラに番狂わせを起こしての戴冠なものの格的には「先物勝ち」位みたいなので挑んでれば一発で獲れたと思います。ま、現実的にはビンダーに勝ったロメオ・アナヤ(メキシコ)あたりへの挑戦になると思いますが、そうなるとちょっと厄介なタイプかもですね。
Cならばロドルフォ・マルチネス→ラファエル・エレラと73年4月に王座移動してるのでエレラ挑戦が現実的だと思います。

③オリバレス戦の可能性
誰もが一度は夢見たドリーム・マッチですが、時期的に接点は無さそうです。まずオリバレスがバンタムの王座を保持していたのが69年8月~72年3月。(カスティーヨに敗れ一度王座陥落した時期含む)その後はフェザー契約での試合が多くなっていったと思います。大場がチャチャイと試合したのが73年1月。オリバレスが歌川との決定戦に勝ちWBAフェザー級王者となったのが74年7月ですから、もし実現するならこの間でのキャッチ・ウェイトでしかないでしょう。タイトルを賭けての戦いは残念ながら可能性としては少なかったと思います。まあ、この二人が拳を交えれば下手なタイトルはかかってなくても十分でしょうが・・・

さすがにフライ級で大柄な骨格を有していた大場でもフェザーまで上げるのは無理でしょう。29歳位を引退の時期ととらえればキャリアの晩年にはサラテ、サモラのZボーイズとの対戦もありえたかも知れず、マニアの妄想は止まりません。