アンジェラは我が家の頭痛の種だ。

以前も書いたが、ドライキャットフードを食べないので、餌代が物凄く嵩むのだ。

以前は安かったガルンゴン(ムロアジの仲間)だが、今は非常に高くなった。

南シナ海のフィリピンEEZ内で中国がフィリピンの漁船の操業を妨害して、自分たちは大手を振って密漁する。

結果として需要に見合った量が漁獲できず、結果として自国の海の魚を中国から輸入することにある。

阿保みたいな話である。

中華料理では光物系の魚は使わない。

自国では養殖の餌か肥料にしかならない魚をわざわざ獲るのは元の持ち主のフィリピンに売りつける以外の理由は考えられない。

一度に何十匹も買って、冷凍しておき、適当な数だけ調理する。

以前は焼いたものを与えていたが、調理が面倒なので、何年か前に茹でる形に変更した。

この方が一度に大量に調理できるし、放っておけばよいので楽だ。

アンジェラも茹でた方が好きなようだ。

ただし、アンジェラはとってもお嬢様な猫で、ほぐしてやらないと食べない。

骨は上手に外して食べることができるくせに骨が入っていると食べるのをやめてしまうことが多い。

仕方ないのでほぐすときに丁寧に骨を抜いてやる。

アンヘロなどはあたしの食事のおすそ分けで与える時は、骨がついていても猛烈な勢いで一気食いする。

そして、その後が笑えるのだが、しっかり骨を喉に刺してしまって、手を口の中に突っ込んでかき回して取ろうとする。

実に可愛いのだが、やはりかわいそうなので、骨は可能な限り取り除いてやる。

 

アンジェラは食べ方にも問題がある。

少し食べては他の猫に平気で譲ってやるのだ。

その分自分が食べるのを我慢するのなら可愛いのだが、空になると平気でお代わりを催促してくる。

これでは我が家の食費が更に増えてしまうので、アンジェラが食べる時はしっかり見張っておかねばならないので非常に面倒だ。

必ず食べ残すので、残ったエサは食器ごと冷蔵庫に保管し、次の時に食べさせるのだが、残り物は嫌だとばかりに食べないことが多い。

上に足してやれば古いものも食べるので、単なる気分の問題なのだろう。

きれいに食べる時はお代わりが欲しい時だし、こちらもきれいに食べる分には気持ちよくお代わりをやるので、結局毎回残るのだ。

食べないときはこちらも不愉快なので、食べないなら上げないよと言って冷蔵庫に戻す。

そうするとんまたみゃーみゃー鳴いて催促する。

毎日繰り返される面倒なバトルだ。

3回目ぐらいには向こうが根負けして食べてくれることが多いが、実に面倒だ。

 

まず朝食だが、夜の間は断食状態なので下の階に降ろすとすぐにミャーミャーしつこく鳴く。

しかし、アンジェラの食事はお散歩の後と決めている。

これは単純に対象の人数の差だ。

ひとりよりみんなが優先。

お散歩が済むと待望の朝食だ。

前日の食べ残しが冷蔵庫に入っていればそれをます食べさせるが、アンジェラは贅沢な猫で、新たにほぐして貰った餌を食べたがる。

そこでさきほど説明したバトルだ。

 

アンジェラは他の猫より食べるのがかなり遅い。

どうせ時間がかかるのでコーヒーと菓子を用意してのんびり食べ終わるのを待つ。

その後は1時間に一度は催促するが、甘やかさないように大半は無視する。

あたしは大体3時間に1度ぐらいを目安にしているのだが、嫁はんがすぐに与えてしまうので規律は浸透しない。

しかも嫁はんは最後まで見届けようとしないので結局大半は他の猫に譲ってしまうのだ。

まあアンジェラの魚は連れてきた当初の約束で嫁はんの仕事なので、まあ良いのだが。

しかし、考えてみれば食事を与えるのもあたしの仕事ではないはずだったのだが、それはどうなってるのだ。

 

夕食はなんとかたくさん食べてもらおうと努力する。

というのは朝早い時間に腹が減るとうるさく鳴いたり、かりかりとドアを引っかいたりしてあたしを起こすからだ。

食べるの中断したときに「食べな」と声をかけたり撫でてやったりするとまた食べ始めることが多いので、なんとかおだてて食べてもらう。

しかし、高いお金を払ってまでなんで食べていただかなければならないのか。

どう考えても納得いかないが、それが猫の猫たる所以なのだ。

ああ、しんど。