大きな声は決して出させてもらえず、p(ピアノ)やpp(ピアニッシモ)の音量で、
ただただ繰り返し繰り返し
口の開け方、口輪筋の使い方、上唇の使い方、アゴの下げ方、舌を常に下に広く平らに下げておくこと、鼻腔の響きにとにかくkonzentrieren(集中する)こと、
という、口周り関係ばっかりに集中して練習しています。
それ以外はやりません。(笑)
あ。あとは、重心をいつも下に感じることもしつこく言われるので、
それもすごく考えてる。
それ以外は、
音楽性とか総合的なことは置いておく。とりあえず。
反対に、音楽院では様々なアプローチの方法で、
身体を動かしたりしながら大きな声や頭声、レガート唱法を教わっていて、
伸び伸びと声を出している。
プリバートレッスンで習っていることは、緻密すぎるのでとりあえずその場では忘れます。(笑)
というか、そこまで考えてやりません。
でも、
この両極端な二つのレッスンが私にとってはすごくバランスがいいのです。
音楽院ではフレーズの流れと、それをするための身体の使い方が総合的に理解できる。
そして、
プリバートレッスンでは、今までなんとなくやり過ごしていた口周りのことを徹底的にみっちりやらされてる感じです。
日本語の発音にないものや
それによって日本人の苦手な口の開け方などを教えていただけているので、
毎回口周りや顔の筋肉が非常に疲れますが、
頑張らなくてもピアニッシモで高音が簡単にでるようになってきたのがすごく嬉しい!!!
最近は、重心を下にすることと、
横隔膜を下げることと舌を下げることは連動してるなーと分かってきたので、
(でもそれに反比例して背骨はピンと伸びるように気をつけている。)
足の裏がすごく疲れる。
足の裏でめちゃくちゃ踏ん張ってます。
特に土踏まずの上側の部分と、足全体の内側。
うん。
いい位置に重心が乗っかってきている。
昔、大地を足の指で掴むように立てと先生に言われました。
重心がフラフラしてたのです。
『地に足がついていない』とはまさにこのこと。
ヨガの世界でも言われるけど、
身体と心は繋がっています。
地に足のついてない立ち方をしていると、おのずと精神や生き方もそうなってしまうようです。
学生時代なんてもっとヒョロヒョロしてました。
高音を出そうとすればするほど、
深みがなくなる。重心の軸がなくなり、ブレブレでした。
足の裏側を感じてる余裕なんてなかった。
でも今では
歌ってるときに、
色んなこと考えさせられてるときに、
(主に鼻、上唇、舌、重心の4つ)
自分で足の裏感覚が分かるぐらいまで余裕が出てきたんだな、と自分でレッスン中に感心してしまいます。
この足の裏でしっかり立つ感覚ですが、
(例えるならば、お相撲さんが倒されないようにしっかりしこ踏んで構えてる感覚でしょうか。はたまた揺れまくりの電車で何にもつかまらずに足だけで立てる感覚。私はそれができなかった。)
特に意識するようになったのは、
ゴルフを練習するようになったときから。
足で踏ん張らないと飛距離が出ないんです。
あの感覚が今の歌に生きてる気がします。
舌を下に押し下げる感覚も、
14年歌っててだんだん分かってきました。
まだまだ自分のものとして身についていないけど、
鏡で『視覚的に』監視してると、
ちゃんとできます。
(試しにiPadで録画して歌ってみると、鏡で見てるときはしっかり出来てるのに、目を離した瞬間舌が好き勝手動き出す。(笑)良くも悪くも視覚から入るタイプで視覚での認識が強すぎるのです。)
昔は舌に力が入って、
縮んだり奥に引っ込んだり上に上がったり。。。
そのせいで変な声になったり変な発音になったり、ひどかった。
日本語の喋り方の影響もかなり出ていました。
日本でもそれは言われ続けていたけど、
ドイツにきてもそればかり直され続けてきて(今も続行中。)
最近は、発声練習中には
『舌の位置はとてもいい!』
と言われるようになってきました。
音楽院の先生にも舌のことは課題で、かなり色んな方法で試してトレーニングしている真っ最中なのですが、
『舌の位置、練習、よく勉強しているわ!』
と言ってもらえるまでになりました。
おかげでノドもぜーんぜん疲れなくなってきた。
日本にいたときの普段の喋り声の声の使い方も悪すぎたけど、こちらではそれもないし。
未だに日本人の方には遊びで鼻歌歌ってるだけでも『舌もっと前!!』と厳しく注意されまくりですが。。。(笑)
この舌の感覚は
お医者さんに『アーン』と口の中を見られるときに、銀ベラのようなものを舌に載せられますよね。
自分でスプーンを舌に載せてオエってなる手前ぐらいの感覚。
今まで
理屈は分かってても、
歌うときに実践できてなかった。
今はあの力加減!?を、銀ベラ何もなくても自分で出来るようになってきた。
発声練習中限定なんですけど。。。
『最初は舌を押し下げる『力』が必要よ。疲れるかもしれないけど、そのうち筋肉が覚えて力を入れなくても出来るようになるから。それまでは辛抱が必要。』
と先生に言われて、
舌をオエっと吐く手前まで、筋力で押し下げる勇気が出てきました。
今までは、これって舌に力入ってるんじゃないかと思って怖くて出来なかったし、やらなかったんですけどね。
舌を押し下げるためには、
舌と一緒に下顎も(舌のチカラで)押し下げなきゃいけないことも分かってきました。
私は日本ではあるときから、
口をあまり縦に開き過ぎないで、
下アゴを下げすぎないで(アクートのときはまた別)口を横に使う発声法で歌ってました。
その方が笑っているみたいで
見た目的にも綺麗だし、響きも上に上がる。
ちょうどこのフレデリカ・フォン・シュターデのような綺麗な口の開き方です。
でも、ドイツ式、ドイツ語の深みのある発音はこれだけでは限界があるらしく、
こっちにきて口を横に広げすぎるのは2人の先生から禁止されました。
もちろん、この要素もめちゃくちゃ大事なのは分かっているのですが。
やってるうちに別のものが欠けていた、ということですね。
まず私は舌が長くて舌余りなので
口を横に広げる方法は、舌のやり場がなくなって、舌をまっすぐに敷く空間がなくなってしまいます。
(昔、知り合いの銀座の口腔外科さんや昭和医大の歯学部の教授の方を紹介していただいて飲みに連れていってもらったことがあるのですが、舌の大きさとアゴ、歯のサイズが合ってないとけちょんけちょんに言われた(笑))
きっと色んなタイプの人や身体付きの人がいて、
私はこのドイツ語やドイツ式に合った身体のつくりをしているのでしょう。
最初はとまどいましたが、
そして下顎を下げることすら怖かったのですが(音色が暗くなる、響きが落ちるなど。)
勇気を出してそうするようにしたら、
舌の位置がすんなりと決まってきました。
なんだぁー。口の中の空間が足りてなかったのね。
ドイツでは、2人の先生に
息の吸い方からして直されましたもの。
鼻だけで呼吸して、口の中の空間を狭くしていたから、口の中の空間を広げて呼吸するようにってね。
歌う前に準備ができるので、
声を出しやすくなりました。
昔、ジェシーノーマンが
ノドの奥の壁丸見え状態で歌ってる動画を見て(残念ながらそれは今は削除されていますが。)
《動画》『ジェシーノーマン』
うわぁー。
人喰い鮫みたいに口の奥の奥までパッカーン!!!って開いてるなぁー
とか、
どれだけ歌っても舌がぺらーんと前に平らに広がってるなぁー
とか、
ノド彦まで丸見えだー
すごいなぁー
なんて他人事のように感心して見ていたものですが、
今の発声を練習するようになってから、
自分もその状態になってきた!!!
ノドの奥丸見えで歌えるーーー!!
(ただし鏡で監視してるとき限定ね。まだ。)
どんどん歌いやすくなってきてるから、
歌うのが楽しみ!!!
頑張らなくても力まなくても、
シンプルに声が出せる。
プリバートの先生は
『あなたの声は今、とっても若くなった!!』
とおっしゃって下さるようになったし、
音楽院の先生は
『あなたの声は本来とっても明るかったのよ。暗く歌ってたけど、明るい声なの。明るくなってるわよ。頭声にひびいて!』
と言って下さっています。
若くて明るい声を出していると
性格も見た目も明るく若くなっていくモヨウ。
日本にいた頃は
日に日に老けてくね、とか
20代なのに35!?とか遠くからみると48!?とか、
失礼なこと言われまくってたけど
(高校生なのに20代!?とか19なのにオーラが27歳、とか。)
最近は外国人だけでなく日本人にすら、実年齢を言うと驚かれる!!
25より上には見られなくなってきました。(笑)
このままもっともっと若々しい気持ちでいこう!!(笑)
歌ってバイトして、ドイツ語使って。
家も引っ越してから、だんだん整ってきてるしね。
今、すべてのバランスが偏りなくいい感じ♪