★誰かを傷つける。
 その瞬間は、分かっていたような気がして、後ろめたい気持ちよりもやっぱりそうかと思う。

 なんとなく分かっていた。
 人を傷つける。

 何気ない一言で、
 自分がいっぱいいっぱいで、
 なんでも許されると勘違いして。

 それは傲り以外の何ものでもなく、
 分かっているのにきちんと注意をしない私は、本当に、駄目だ。

 傷つけるのは、本当に簡単で、あっという間に済んでしまう。

 それを考えていると、前向きにではなくて、もうネガティブなことしか浮かんでこない。

 「だったら、人と近づかない方がいいんだわ」

 後ろの方で誰かが言う。
 そうね、そうかも知れない。

 よくない共感。

 人と近づかず、お友達とのおしゃべりはうなずく程度。
 自分の意見はほとんど言わない。

 そうすれば、私は今よりは人を傷つけなくて済むのではないだろうか。

 人と人が接する事を容易い事と言い切れる人に会ってみたい。
 私は、出来ない。

 怖いんだ。
 人を傷つけるのが。
 そして、それを自らしてしまう自分が。