熱のせいで何をするにも怠い日でも、
彼に会うと少しは健康になるような、
不思議な感じがしました。
体調が悪い私を気づかってか、
部屋に来た彼はビニール袋を手に持っていました。
何が出てくるのだろうとぼんやり眺めていると、
出てきたものは、パンでした。
風邪なのに、私は風邪なのに、パンでした。
パンなのは許せても、ひどく甘そうなパンだったのです。
けれど、どうして?とは思いませんでした。
きっと自分が食べたくて買ってきたんだろうなぁ、
この人、迷わず手を伸ばしただろうなぁ、と想像しただけで、微笑ましくなりました。
私はそのひどく甘そうなパンを、少しだけかじってテーブルに置くと、
彼は数分後私の顔を覗き込み「食べないの?」と母親に許可を得るような顔で言ったので、
黙ってうなずき彼を眺めていると、
やっぱりうれしそうに、風邪の私が食べかけたパンを食べ始めました。
甘いものが好きな男の人は、今まで私の周りにはいなくて、
お酒がそんなに飲めない男の人も、やっぱり周りにいなくて、
私は彼を眺める毎日が、
新緑を目にするような清々しく新鮮な気持ちになりました。
彼に会うと少しは健康になるような、
不思議な感じがしました。
体調が悪い私を気づかってか、
部屋に来た彼はビニール袋を手に持っていました。
何が出てくるのだろうとぼんやり眺めていると、
出てきたものは、パンでした。
風邪なのに、私は風邪なのに、パンでした。
パンなのは許せても、ひどく甘そうなパンだったのです。
けれど、どうして?とは思いませんでした。
きっと自分が食べたくて買ってきたんだろうなぁ、
この人、迷わず手を伸ばしただろうなぁ、と想像しただけで、微笑ましくなりました。
私はそのひどく甘そうなパンを、少しだけかじってテーブルに置くと、
彼は数分後私の顔を覗き込み「食べないの?」と母親に許可を得るような顔で言ったので、
黙ってうなずき彼を眺めていると、
やっぱりうれしそうに、風邪の私が食べかけたパンを食べ始めました。
甘いものが好きな男の人は、今まで私の周りにはいなくて、
お酒がそんなに飲めない男の人も、やっぱり周りにいなくて、
私は彼を眺める毎日が、
新緑を目にするような清々しく新鮮な気持ちになりました。