【5飼猫】日本代表と組織力~とある観戦方法編 | 【サッカー】ビアンコ猫のダメ人間妖精所【ユベントス】

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ユベントスとフットボール・サッカーについて、理屈バカがつらつらと書き綴るブログ。
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JUGEMテーマ:スポーツ

皆さん、お久しぶりです。
そして明けましておめでとうございます。(って時期でもないけど)
このブログを読もうと思ってくれる人がどのくらい残っているか分かりませんが、ちょっと再開してみようかな、と。
昔はアメブロのランキングでもそこそこいい順位だったと思うんだけど、さすがに休止して1年以上放置ですからね(苦笑)

アジアカップ期間中なんだから日本代表のマッチレポを書く、、、わけないじゃない?
だって、試合なんてほとんど見てないんだもの。
(決勝トーナメントに入って時間が合えばって感じ)

そこで今回はレポの代わりってわけでもありませんが、組織という面から試合の見方について書いてみたいと思います。
(大昔にリクエストを受けたんですが、ガチで書くと本が一冊、、、どころか何冊でも書けるみたいな感じなので←自分が書けるとは言ってない)



【日本代表の組織力】
「個人の能力で劣るから組織力で対抗する」
よく聞く台詞だと思います。
でも残念ながら拙者は日本代表に組織力があると思ったことは多分一度もない。
あったとすればサッカーを理詰めで考える前、仲良し的なチームワークと同列に考えていた子供時代まで遡るでしょう。
どちらかと言えば日本代表は個人能力に頼ったチームだと思います。

【個人能力と組織力】
この手のテーマを扱う場合、「個人能力」や「組織力」の定義が必要になってきます。
しかし今回は個人能力の定義について触れるつもりはありません。
概ね皆さんが思っている通りで問題ないと思います。

組織力を一言で表すなら「組織・集団として発揮される力」となります。
今回はひとまず「目的を達成するに当たって『個人能力』を効率的、かつ安定的に発揮するメカニズム(とその強度)」を『組織力』としましょう。
これがチームに根付いていれば「組織力がある」ということにします。

ということは、ですよ。
(勝利するという)目的に対して効率が悪かったり、体系づけられていなかったり、その辺が曖昧でざっくりしていて統一されていなければ「組織力がある」とは言えないわけです。
この点で、仲良しこよしはもちろん、呼吸とかコンビネーションみたいなディテールもちょっと論点が違う。

選手が「いつ(状況に対して)」「どこにいて(ポジショニング)」「何をすべきか」の共通認識が「チームとして」できていること。
そしてそれが目的に向かって正しいこと。
「チームとして共通」ってところがポイント。
フットボールIQの高い選手が自己判断で行っていたり、絡む機会の多い選手同士が個人的にすり合わせているよーな集まりではいけないわけです。
あくまでチームとしてデザインされていること。
だから選手が多少入れ替わってもメカニズム自体が失われない時に「組織力がある」という表現が使われます。
先ほどのよーな例だと、選手が入れ替わったら完全に別物ですからね。

【日本代表の場合】
対して日本代表はどーかというと、、、
先に述べたディテールに関しては悪くないと思います。
でもこれは同じメンバーで過ごした時間が積み重なればある意味当然の結果。
目的と手段がおぼろげでも何となく精度は上がっていく。
本当の意味で組織力が試されることがなく、ぱっと見では見かけ上の組織力でごまかせてしまいます。

【例えばの検証方法】
アジアカップを例にしたいところではありますが、残念ながらあまり参考になるとは言いがたい。
もし興味があれば確認してみるといいと思います。
やるならば比較的自由度の高いオフェンスより、分かりやすいディフェンスからがお勧め。

【ディフェンス~転】
テレビで見ているなら決定機を作られたり失点したシーンを振り返ってみましょう。
(追っかけ再生が推奨ww)
まず直接的に誰がやられたかってのは置いておきます。

攻撃のスイッチが入った時、一連の攻撃の起こりの部分から一時停止。
誰がどこにいるか。ちゃんと塞ぐべきところを塞げているか。見るべき相手、スペースを見れているか。
分からなければ何が正解か考えながら見るだけでも構いません。
個人的には気にしませんが、どっちを向いてどこを見ているかとか、その前の段階でどのくらい確認しているかまで見ると面白いかもしれません。

そこから失点、もしくは決定機を作られるまでをボールが動くたびに確認します。
個人がやられたシーン以外で「備え」がちゃんとできていればそれはやむを得ない失点です。
失点が続けば修正が必要ですが、毎回そんな感じで「組織」が維持できていれば組織力という転では一応合格点。
逆に「ここで止められたんじゃね?」ってシーンが繰り返されれば、それはその選手か設計自体に穴があります。
(全部のシーンでやるのは大変なので気が向いたときにでもwwそれでも積み重なればサンプルとしては十分です。)

【ディフェンス~承】
前後しますが、ディフェンスをセットしたシーンでも同じことができます。
攻撃のスイッチが入る前の状態。
相手はスイッチが入るまでボールを回しているわけですが、軽く突っかけては戻し、軽く突っかけては戻し、崩すポイントを探っています。
この辺は繋ぐチームの方が確認しやすい。
雑なチームは強引に仕掛けてくるのであんまり検証には向かないように見えますが、それはそれで同種の攻撃を繰り返してくるなら同じこと。
同じよーに対応できているかを見ればいい。(やられていれば修正してねww)

まず何人でどんなブロックを組むよーになっているかを確認。
状況が変わるたびに同じよーに連動できるか、そのブロックをどのくらい維持できるか。
また、誰がどこまで追ってその穴をどーカバーしてるか。
ゾーンかマンツーかはあんまり気にしなくても構いません。
(基本的にハーフゾーン・ハーフマンツーなのであんまり意味がない)
その辺がしっかりしていないと、ちょっと突かれたら崩れるし、雑だったポジショニングを修正するために余計なダッシュをする羽目になる。
予断ですが、ここが一番無茶だったのが岡田ジャパンでしょう。
(あー、でも頑張った選手まで悪く言うのは心が痛い。あのスピリットがブラジルでもあれば、、、)

【ディフェンスの目的】
最終目的はもちろんボールを回収すること。
しかし、考え方としてはある意味でゴールさせないことだとも言えます。
そしてフットボールというのは足でボールを扱う以上ミスがあって然るべき。それを織り込んでいるゲームです。
この観点で言えば、極端な話、相手がミスるまで攻撃のスイッチを入れさせなれば、組織が崩されることなく維持できていれば完璧。
崩しどころが見つからず無理に仕掛けてカウンター。手詰まりになって探る手を掴まれてカウンター。無理に突っかけてロスト。
よくあるシーンですが、これは自分たちの守備が相手の攻撃を上回った結果で素晴らしい。
これを以って「組織力がある」としたいところですが、相手のレベルによっては意味を成さないので難しいところ。



【オフェンス】
で、次はその攻撃シーン。
大きく分けて速攻と遅攻。
これも結局は同じですが、いずれにしろ「崩す型」が整備されているかどーかです。
ゾーンディフェンスというのは(確か)元々攻撃、特にカウンターのためにあったわけで、同じよーなパターンを作れていればOK。
遅攻でも同じよーに基本となる型があるか。
こっちは同じことを繰り返していても効果が薄いので、型がありつつ派生や個人のアドリブによる変化が多くなって始めは見つけにくいかもしれません。
(ってゆーかそこまできっちり整備してるチームも少ない)



【解答編】
ここまで読んで「じゃー、ポジショニングや判断について正しいか間違っているかはどーやって見分けんだよ」って思いませんか?
あえてそれらには触れてませんが、ここで役に立つのがセオリーや約束、基本と言われるもので、書籍などを読み漁れば効率的にデータを蓄積できます。
実際に試合を見て導き出した結論だけ摘めるおいしい書物です。
ただ、良書をあまり見かけないので個人的にはもっと「教科書みたいな本があればなぁ」とは思います。
そしてそこで書かれている本の価値を見極めるためには自分でデータを蓄積するか、高性能なシミュレータを装備するしかありません。
(お勧めがあたら教えてください)

今回述べたよーにそれが必須と言うわけではありません。
しかし書かれている本の価値を見極めるためには自分の目で見てデータを蓄積していくことも必要だと思います。
結局、そのセオリーをまとめたものが書籍なので。
またそれらが絶対的に正解かというとそーとも限らない。
これらはあくまでベースであって時代やチームによって異なるシーンもあるので常に考える癖を、、、ってうざい台詞ですね(笑)



【ワールドカップの感想】
個人的には守備ブロックが作れてカウンターまで整備されていれば合格。
ワールドカップならこれだけでまず決勝トーナメントまでは行けると思います。
ブラジルではサプライズがいくつかありましたが内容的には妥当。
ブロックの外や無理な体勢から厳しいコースにしかシュートを打たせず、打たせてもキーパーがノっている。
そして奪ったボールを決定機まで運ぶルートが整備されていれば十分に計算できます。
カウンターはクウォリティを持った選手の人数を必要としない、実に効率のいい得点手段です。
それでも計算するにはタレントが必要ですが、現代ではいわゆる小国でも一人くらいそれなりのタレントは揃ってるもんですね。
彼らを活かせば、、、つまりそれは「組織力がある」ってことです。



でわでわByeByePOOヽ(`▽´)/