ベストセラーとなった「世界から猫が消えたなら」は、映画化されてさらに多くの人に知られる作品となっています。
ずいぶん前に読んだ本でしたが、いつの間にか「世界からボクが消えたなら」という本も出ていました。
猫が主役というわけではないのに視線はキジトラ猫にくぎづけ。世の中からひとつずつ何かを消す代わりに一日分の命をのばすという悪魔との契約。
ひとつのものが消えるとそれに関わる人との出会いやつながりも消えてしまう、という意外な展開に考えさせられます。映画の余韻を楽しみながら、この日のお茶は文山包種(ぶんざんほうしゅ)。
清茶ともよばれる文山包種茶は、その名の通り清らかな味わい。華やかな香りを持ちながらも爽やかな後味が心地よく、蒸し暑い日にも恋しくなるお茶。
お茶を淹れていると猫さんも前方に着席し、背筋をのばしてじっと見つめています。猫さんは専用の茶杯でお水を飲んでおつきあい。
飲みきりサイズの茶杯で水を飲むのが好きなので、いつも普通の水入れの他に益子焼の茶杯をふたつ用意しています。
映画もいいけれどやっぱり原作が好き。「世界からボクが消えたなら」は、主人公の飼い猫の視点で描かれたストーリー。
人間は「自分で作った決まり」に縛られてそれをストレスと言っているのが不思議だという飼い猫の言葉が印象的でした。
日々いろんなものに縛られているように思えても、実はそれを選んでいるのは自分であり、いいこともそうでないことも入り混じっているもの。
何かを消したら大切にしていた何かも消えてしまうかもしれない。再び本を読み返しながら、映画とお茶の余韻を楽しんでいるところです。
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