人に勧められて読む。読み始めたら、やはり一度読んでたことに気づく。東野圭吾は沢山読みすぎて、飽きていたが、ここに東野圭吾の原点があるなぁ。と感じる。この方は、宮部みゆきみたいに、気持ちに深く寄り添って書くより、淡々と事実を描き、そこに少しの気持ちを書いて、私たちを引きずり込む方なんだなと、改めて思う。お話が面白い方なんだ。
弟のために罪を犯したお兄さんがほんとの贖罪に気づくお話。弟のためにだから、兄を捨てきれず、でも本当は兄のせいで色々諦めたことも伝えず、ただ逃げ回り、最後はちゃんと気持ちを伝えることができて終わる。
伝える時期っていつが正しいのか、考える。弟は初めから、兄へ素直に色々伝えられていたら、兄と縁を切ることにはならなかったかもしれない。でもずっと兄のために我慢してきてしまった。頭で同情しながら、身体が受け入れなくなっていった。兄と縁を切るこの結末が正しいことなのか分からない。もう少し早く兄に現状を伝えたら、違う道があったかもと思った。それは私の願望。で、なんでそう思うかと言うと、弟は、私と同じだと思ったから。私もギリギリまで我慢してしまうために、体調崩したり、イヤなことをされて我慢できなくなったりする。まわりに迷惑かけないで我慢したことが、結果迷惑になるから、自分でもよく分からなくなってきた。この弟もギリギリまで我慢しちゃったんだなと私は思う。そうじゃなくて、せめて家族の中では、小出しにして、お互いの居場所や位置を確かめておかないと。いやでも私は家族には小出しにしすぎているかもしれない。。
でもこの後、数十年後、またどこかで会って、お互い穏やかに暮らせていることに感謝する日が来るかもしれないなとふと思った。