前回は宅建に合格するまでの話をしました(^O^)
大家さんが宅建の資格を取った事による、メリット・デメリットについて振り返ってみます。
■デメリット⇒取って損はないので、デメリットはないと感じています。
しいて言えば、試験勉強に時間を取られる事でしょうか。
おおむね、宅建の勉強時間は300~400時間と言われています。
一日3~4時間の勉強を欠かさず毎日100日続けると合格する
計算ですね。
一日2時間を200日でも良いわけで、
これは不動産管理がおろそかになる程の
時間を奪われるわけではないと思います。
■メリット ⇒宅地建物取引士の独占業務は、重要事項説明書への記名・
押印ですね(^O^)
不動産屋さんで働いてもいない限り、こんな事はしません^^;
実際に役に立ったと感じたのは、
不動産購入を考えた時、インターネットやチラシの広告を目にしますが…
そこに記載してある内容が細かい部分まで、良くわかる様になった事。
特に再建築不可の物件の場合、再建築不可の理由と言うものが必ず存在します。
同じ、再建築不可でも、本当に再建築不可な物件もあれば、
様々な調整を行う事で、再建築可能となる物件もあります。
なぜ再建築不可なのか、どうすれば再建築が可能になるのかを知って購入出来る事は、物件選定の大きな武器になります。
不動産屋さんも説明してくれますが、理由は説明してくれても、どうすれば良いかが曖昧だったりもします。
また、不動産購入時の重要事項説明を受ける場合、
宅建士さんが、免許証を提示して内容を説明します。
その内容が、勉強を進めると「あー、そう言う事だったのか!」
と全部良くわかる様になります。
不動産屋さんに、自分が宅建を持っている事は伝えた方が良いと感じています。
医療業界でもそうですが、入院患者さんが同じ職業だと分かると、
その方に医療行為を行う時、とても気を使います。
勿論他の患者さんも平等に、同じ事を行っているのですが、
それでも、注射を上手にしよう、とか多少なりとも気構えてしまうものなのです。
同じ様に、不動産の買主側が同業資格を持っていると、
変なごまかし(これは意外と結構あります)が出来なくなるので、
いい加減な販売をしてくる可能性は減ると思います。
あと、前回にも書きました様に、殆どの問題が法律から出ます。
あの独特の条文がそのままでる事も多く、
法律の言い回しや法律用語に慣れる事が出来ます。
こうなれば、賃貸借契約書を読むのも難しくなくなりますし、
たとえば、『善良な管理者の注意義務』という言葉、契約書に必ず出ますが、
意味をきちんと知って自主管理するのとしないのとでは、違います。
賃貸借契約書の特記事項に特記を記載してもらう場合、
オーナーが文章を考えますが、
法律の言葉に慣れていると上手に文章が作れます。
民法も出題されますので、相続や紛争の簡単な事例なら、
どうすれば良いかを自分である程度考えれます。
あと、どの国家試験でも同じですが、
「同じ資格を持つ人だけの仲間意識」 と言うものがあります。
同じ資格を持つ人だけで、特定の情報を共有しましょう、と言うのがよくあります。
一例をあげますと、宅建士の場合、試験合格者だけに配信されるメルマガがあります。
不動産適正取引推進機構 が発行するものですが、
☆行政の動き
☆マーケットの動き
☆最近の判例
☆相談・紛争事例
☆勉強会の案内
などの最新情報が届きます。
特に、新しい不動産の判例や紛争事例は、
大家さんにとっても非常に役に立ちます。
業者でないと分からない情報も多数あるので、大家さんにも有益でしょう。
色々とメリットを書きましたが、これらのメリットをまとめると…
大家さんが宅地建物取引士になる事は、
不動産の取引・事業拡大・管理の上で
リスクの軽減につながる
これが、私が実際に経験しての考えです。
合格しなくても、本を読んで勉強するだけで良いという方もいますが…
ただテキストを読み進めるだけでは、ほとんど上記のリスク回避にはつながらないと思います。
合格するまで深くやりこむ事で、見えてくる事があると感じます。