峡東地域広域水道企業団で霞ヶ浦導水事業の視察に那珂機場に来ています。
霞ヶ浦導水事業は那珂川下流部、霞ヶ浦および利根川下流部を地下トンネルで結び、相互に水をやりとりする事業です。
目的は主に以下の三つになります。
①水質浄化
那珂川、利根川からの導水により霞ヶ浦や桜川、千波湖をきれいにきます。
②渇水期の水不足の軽減
お互いの水を行き来させることで、那珂川と霞ヶ浦の水不足による被害を軽減します。
③新規都市用水の確保
那珂川と霞ヶ浦において新たに水道用水、工場用水を供給します。
昭和51年より実施計画調査がスタートし、平成5年に総事業費1900億円に、更にその後のダム事業検証による事業仕分けなどで、事業がストップし、現在までに1500億円超が投入されました。
が、茨城県、東京都、埼玉県など、関東圏の水需要などから事業は再開されています。
また、那珂川取水口は漁協との調整がつかず、水産資源と水質などの問題から訴訟問題に発展しており、事業の進捗に暗い影を落としていることも事実であります。
今後、国としても粘り強く理解を求める中で進んでいくと思いますが、八ッ場ダムのように、まだまだこう言った大規模な事業が各地にあるのだと改めて感じました。
私たち山梨では恵まれた森林環境の中、美味しくて綺麗な水が当たり前に飲めることに感謝するとともに、費用対効果も含める中で、今後もより良い用水の提供に努めていきたいと思います。