え?何これ?誰?誰? シカゴよりもシカゴな奴ら パート1 | チャーリーのファボミュー

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このブログはチャーリーが聴いた音楽の中で「これは良い!」と思った作品やアーティストを書き留めています。勢いのある旬な音楽を好むため自ずと若手中心になっています。たまに映画についても書いています。

今や誰でも簡単に動画撮影して世界へ発信できる時代となり、いろんな国の人達が「歌ってみた・演奏してみた」動画をアップしていて良し悪しは別に目にする機会が増えた。
そんな多くのカバー動画が横行する中、アッ!と驚く動画を見つけたのだ。


Leonid & Friends


シカゴのカバーを演っているのだが、

そのクォリティが無茶苦茶高い!



シカゴ


1969年デビュー以来メンバーの変遷はありつつも50年以上続いているアメリカのロックバンド。
チャーリーの音楽的ルーツの一つがこのシカゴなのだ。
日本で「長い夜」「クエスチョンズ67/68」のヒットに続き「サタディ・イン・ザ・パーク」が流行り始めた頃からのファンだ。

シカゴのファン層は大きく4世代に分かれると思う。
第1世代はデビューから「サタディ・イン・ザ・パーク」収録の5thアルバムまで
第2世代は「サタディ・イン・ザ・パーク」以降の70年代
第3世代は「素直になれなくて」ヒット以降の80年代
第4世代は90年代以降から現在

シカゴの全盛期はテリー・キャス存命の約9年間、アルバムで言うと1stから11thまで(1969年〜1977年)だ。
これは個人的な感情かもしれないけれど「素直になれなくて」のビッグヒット以降はシカゴであってシカゴに非ずという感じがする。
あっ!テリー・キャスですか?シカゴ結成の中心人物でギタリスト、1978年1月にピストル暴発事故により死亡。

チャーリーは上で言うところの第2世代にあたる。
第1世代と第2世代は何が違うのかというと、
デビュー当初のシカゴは政治的メッセージや反戦を全面に掲げた作品を骨太なブラスロックに乗せた力強さがあった。
アルバムもデビューから3作連続でLPレコード2枚組¥3,600、4作目のライブアルバムは何と!4枚組¥7,800だった。
当時の小中学生では簡単に手にすることのできない代物だった。
因みにアメリカで1stアルバムは1枚ものと同じ価格で売られていたそうなので、CBSソニーは儲け過ぎたんじゃないですかね?(笑)
そんな力の入った作品を連発していたシカゴが様変わりを見せたのが5thアルバム(1枚組)だった。
「サタディ・イン・ザ・パーク」に象徴されるポップ路線へ舵が切られたのだ。
時代的に60年代のロックが終わりキャロルキング、ジェームステイラー、エルトンジョンなど内省的なSSWが台頭してきた頃だったので、シカゴ制作陣もナイス判断だったと思う。

その後6th「遥かなる亜米利加」、7th「市俄古への長い道」はポップ路線をさらに推し進め洗練度を加速したアルバムになった。
つまりこれを好むか好まないかが第1世代と第2世代の違いだとチャーリーは勝手に思っている。
6th「遥かなる亜米利加」をクソだと酷評する評論家もいるがチャーリーは大好きなアルバムだ。




話を戻そう

Leonid & Friends

たまたまYouTubeで見かけて度肝を抜かれた、というかあまりの“そっくり”加減に思わず嬉し笑いが出たのだ。
カバーと言っても人が違うのだから歌い方や演奏の細かなニュアンスが違って当然だし違っても違和感はないのだが、彼らのカバーする曲はシカゴそのものなのだ!
「これシカゴですよ」と聴かされても疑う余地のない完コピなのだ!
第2世代のチャーリーはシカゴのレコードをそれこそ擦り切れるまで聴いたのでアレンジやアンサンブルの細かな部分はもちろん、この合間で息遣いがあるとか、誰かが遠くで「イェーイ」と合いの手を入れるとか、ギターソロに入る直前に空ピックのアップストロークがあるとか、挙げれば切りがないほど細かいことを知っているのだが、彼らはそれを忠実に再現しているのだ。
そしてカバーしている曲の大半が第2世代ドンピシャで「それヒット曲じゃないよね?」という隠れた名曲も胸を張って演奏しているのだ。
面白いのは彼らのカバー動画を見た後に昔のシカゴのライブ動画を見ると本家なのに下手(笑)演奏が薄っぺらい(笑)と感じてしまうところ。
まぁ昔の録画音声なので音が悪いというのはあるけど、、、それにしてもLeonid & Friendsのクオリティの高さはハンパない!


お勧めは7th「市俄古への長い道」収録曲カバー

「(I've Been)Searchin' So Long」

ストリングスの絡む美しく複雑な曲だが、鉄壁のコーラスワークといい、後半へ向かう盛り上がりといい見事だ。これこそ本物以上のキレの良さを聴かせている。




それから少しだけどシカゴ以外に
アース・ウィンド・アンド・ファイヤー「September」「Got to Get You into My Life」
ディープパープル「Stormbringer」
ブラッド・スウェット・アンド・ティアーズ「Spinning Wheel」
ブレッカーブラザーズ「East River」
のカバー曲もアップされておりこちらも同様にクォリティが高い。





で?
Leonid & Friendsって誰?

 

パート2へ続く