カッコいいですね。妙な理屈抜きで堪能しましたよ。スーパースターの発散するオーラって、ホント…心が揺さぶられるし感情が高まります。この「ワクワク感」は、プロスポーツに絶対に無くてはならない要素。別の言い方をすると、これが感じられなくなったら、そのプロスポーツは単なる金儲けの商売だけに「なり下がった」と、オバさんは判断します。

前置きが長くなりました。今回は2024年シーズン最初のモニュメント「ミラノ~サンレモ」から、やっぱマチューは凄かった!というお話です。

 

まず、極めて個人的な感想を語らせてもらいます。テレビの中継…もっと短くていいと思います。このレースが動くのはチプレッサ&ポッジオのふたつの丘陵で、場所は残り約30㎞。こうしたコース設定が、ミラノ~サンレモの唯一無二の魅力なのはよく理解しています。また、そこへ達するまでの何の変化もない250㎞が最後の「勝負一番!」に微妙な影響を与え、連覇が難しいといわれる特徴を生み出すことも、解っています。

そう、よ~く理解しているんだけど、観戦は残り50㎞くらいからで充分楽しめると、個人的には考えております。ライブ観戦を完結させようと頑張ったものの、単調なレース展開は今年もオバさんに睡魔との闘いを敗北させました。完全に寝落ちし、もっとも盛り上がったチプレッサ&ポッジオからゴールまでの走りは、結果を知ったあとの翌日の録画観戦という始末。これ、毎年恒例です。

 

さて、マチュー・ファンデルプールです。彼は今年のミラノ~サンレモに勝てなかったんですが、オバさんの印象…というか感じ方では優勝者より輝いていた、完璧な主役俳優でした。テレビ画面を凝視しながら、もう「カッコいい!」と「凄い!」の連発です。で、しみじみ思ったのは、本気で感動すると単純な言葉しか出ないってこと。

勝負どころポッジオの最大斜度で仕掛けたタデイ・ポガチャルを、少し遅れて追いかけたマチューの加速の物凄さ…たぶん、モンスター級のワット数が放出されたと妄想しております。このタデイと、ポッジオを下り終えたタイミングで飛び出したモホリッチの「賭け」を、完全に潰してみせたアルカンシエルの貫禄の走りに、オバさんの感動の嵐はしばらく続きました。ド素人感覚では、このふたつの「貫禄走り」が炸裂しなかったら、タデイが逃げ切ったかもしれないし、モホリッチの不意打ちアタック成功もあったかも。今回のモニュメントが、今年のロード初レースだったマチュー。優勝はチームメイトに譲ったけど、さすがの貫禄を存分に見せてくれました。

 

2024年のミラノ~サンレモは、久しぶりのゴールスプリント。288㎞走った先のゴール勝負が、わずか5cmの差で決着するというドラマチックな展開でした。スターライダーたちが集った華やかなレースは、みんなの期待通り逃げ切りを狙ったタデイとか、ポッジオの下り坂で自分の「得意技」を炸裂させたトムさんなど、千両役者の華やかな競演に彩られました。見ごたえも久しぶりで心底楽しめたけど、それも残り50㎞以降の話です。来年こそは、寝落ちしないでゴールまでライブ観戦したいと思いますが、どうなるでしょう?

というワケで、マチューのスターオーラを堪能しまくったミラノ~サンレモでした。