トンゲレン⇒マルメディ (Malmedy) 88.3km
1998年7月26日(日) 快晴 7月27日(月) 快晴 連泊滞在
日本とのFAX交信
朝食時、名札で指定のテーブルに着くと、家族からのFAX文が届いている。昨夕、このYHより受付氏に頼んで初めて家族にFAXを打った。その返信である。
驚くのは、文面が実に鮮明で日本国内でやりとりしているものと全く変わらない事。手書きのアナログデータが時差7、8時間の欧州にまでこんなに綺麗な形で通信できるなんて、と感心する (日本と欧州間はデジタル通信なので当たり前と言えば当たり前なのであるが) 。
この返信文は全文、宛名も本文もアルファベットなしの日本語文であった。しばらくすると受付氏が寄ってきて、
「このFAXは間違いなくキミ宛のものか?」
と。そうだろう、彼にしてみればこの邦文は、小生にとってのアラビア文、またはハングル語文に相当するもので、チンプンカンプン一字とて読めないのではなかろうか。漢字を見て東洋人、それならあの自転車野郎しかいないということでテーブルに置いてくれたに違いない。
連泊の理由は自転車問題。今日は月曜日なので町の自転車屋へ急ぐ。
この2、3日、坂道を下るとき、前輪の支持シャフトの締め付けが弛んで来ていてガタガタと車体が横ぶれして今にも分解しそうになる。トンゲレンのYHで一緒になった自転車野郎も試乗してくれて直ぐに指摘した代物。彼はやかましく即修理だと叫んでいてくれたが、あれから相当の距離を走ってきている。よくここまで持ちこたえてくれたものだ。
若い店主の 「どこから走ってきた?」にストックホルムからと答えると、突然立ち上がって背を伸ばしホーッと一息ついて周囲の来客にその旨解説する。そしてすぐに修理にかかってくれる。プレーキの点検調整もやってくれてハイ終わり。ニコッと笑って「OK、グッドラック!!」。ありがたいことに無料であった。
(1998年)