「(ウイニングパットを決めた瞬間)自分は絶対に泣かないだろうと思っていましたが、キャディさんと目が合ったら涙が出てきて、なんで泣いているんだろう?と自分でもビックリしました。…(将来の目標は)日本の年間女王になることです」(ウーチャイェン選手)
前週の『エリエールレディス…』で本来の実力を遺憾無く発揮して、日本ツアー初優勝を飾ったウー選手。確か16歳で台湾ツアーにデビューし、17歳で台湾の賞金女王となり、台湾ツアーは通算8勝を挙げられたと記憶しています。
23年から日本ツアーに参戦。初年度はステップアップ・ツアーで3勝+新人戦優勝を飾り、24年からレギュラーツアーで戦ってきました。そしてついに、念願の1勝目を挙げたのです。
ゴルフに限らず、勝負事には「勝ち方(勝味)を知る」ことが何より大切だと言われています。ウー選手も台湾や日本のステップアップツアーを通して、「勝ち方」は分かっていたでしょうが、「環境への対応」が上手くいかない時期があったように、応援していて感じていました。
小さめの体格でいつも笑顔を絶やさず、あまり感情を出さないタイプに思われがちですが、実際は常に“ベタピン”(ピンそば)を狙って打ち込んでくるように、そうとう強気の性格だと思っています。前週も、随所でその性格がバッチリ出ていました。
例えコースを外したとしても、すぐにリカバリーできる多彩な“ワザ”を持っており、爆発的にスコアを伸ばすことができます。後は、本人が話す通りパットだけだと思います。ハマればずっと遠くからでもサラッと入れてきますが、強気が災いして遠くに離れていくことも多かったですから。
今回の優勝で「環境とパット」を克服できましたから、今週のメジャー『RICOHカッブ』もかなり期待できると確信しています。そして来シーズンはさらに飛躍して複数回優勝はもちろん、『年間女王』の獲得も可能性大でしょう。ウーちゃん・ふーちゃん・心那さんで『優勝争い』が繰り返されるよう、これからも応援していきます。
【21歳のウー・チャイェン(台湾)が国内女子ツアーの『大王製紙エリエールレディスオープン』(愛媛県)で、ツアー初優勝を飾った。
―初優勝まで長いと感じたか
「(優勝することが)難しいことは知っていたので、そこまで長いとは思っていなかったです」
―どの辺りからリズムが掴めたか
「後半から、自分のリズムでプレーできたので良かったです」
―優勝は意識していたか
「成績の方に集中していました。キャディさんと相談して、―15アンダを目指そうと思っていました」
―ウイニングパットを決めた瞬間
「自分は絶対に泣かないだろうと思っていましたが、キャディさんと目が合ったら涙が出てきて、なんで泣いているんだろう?と自分でもビックリしました。
―何か足りない部分はあるか
「日本のグリーンは台湾のグリーンと違う(台湾は硬くて重い)ので、パッティングが足りない部分だと思います」
―日本ツアーで大変なことは
「台湾ツアーは試合が多くなく、毎週試合をすることが初めてでした。体力が足りない部分ですね」
―将来の目標は
「日本の年間女王になることです」
ウー・チャイェン「なんで泣いているんだろう?」 台湾出身の21歳がツアー初優勝(ゴルフネットワーク)#Yahooニュース https://news.yahoo.co.jp/articles/741fc7fc729ee360664be2aff019715214432b17