かつて東條英機政権が『憲兵(特高)国家』…憲兵と特高警察を牛耳り、反対勢力・批判勢力の粛清はもちろん、市民(民衆)生活の隅々まで監視・統制する体制によって、『東條幕府』と呼ばれるほどの“独裁”を敷きました。

このとき、政権中枢にいて官僚を統制した岸信介の孫である安倍晋三政権が、それを参考に『警察・検察国家』体制による独裁国家を目指したのは、当然だったと思います。岸自身も『60年安保騒動』の中、警察権の強化(警職法改正)で自己の権力拡大を図りましたし、自衛隊の治安出動による準戒厳令体制も考えたようです。いづれも失敗に終わり、岸退陣に繋がりましたが、安倍元総理にしてみればその“リベンジ”であったかもしれません。

結果として、検察全体に安倍政権の『不当な介入』による屈辱感が反発となり、現在の特捜部の“本気”…特に親安倍勢力への…に繋がっているとしたら、『因果応報』と言えるかもしれませんね。


『…最近の特捜部は、約4年の間に8人の国会議員を立件…いずれも現職の国会議員で、7人が自民党、1人が公明党と全員が与党議員だった(いずれも立件時点)…こうして特捜部の“実績”を振り返ってみると、19年12月に秋元被告(元内閣府副大臣)を逮捕してから、まるでせきを切ったように次々と国会議員をターゲットにしているようだ。

19年12月が“転換点”だったようにもみえるが…19年は故・安倍晋三氏が首相を務め…政権は『桜を見る会問題』で大揺れ…安倍氏の関連政治団体に、前夜祭に関する収支は記載がなかったことから、政治資金規正法違反にあたるのか、国会で激しい論戦となっていた。

 そして、検事総長の人事をめぐっても…20年1月31日、政府は東京高検検事長だった黒川弘務氏の定年を6カ月延長する閣議決定を行った。(安倍氏に近しいとされ「官邸の守護神」と呼ばれた)黒川氏を検事総長にするために、政府が強引に進めようとしているとの批判が上がった。

ところが「賭けマージャン問題」が浮上したことで、黒川氏は東京高検検事長を辞任。…翌年6月、前年まで法務大臣を務めていた河井克行氏が、東京地検特捜部によって、「公職選挙法違反」の容疑で逮捕され…9月に安倍氏が首相を辞任したことで、特捜部の動きが活発になったようにみえ…時系列でみると、「桜を見る会」の問題と、黒川氏の辞任がターニングポイントになった感があり、やはり安倍政権と検察の間ではさまざまな“駆け引き”があったのではないかと思わざるを得ない…』(本文より)



なぜ東京地検特捜部は「政治家」にメスを入れ始めたのか 元検事は「安倍氏の辞任と無関係とは言えない」

https://dot.asahi.com/articles/-/208448?page=1&s=04&fbclid=IwAR0v1XUJUVS8jajDt_gD7PM-3kqYsdjF13qUEIkiHFsKxs3ierllqNmmKq8