赤い携帯電話の電源をONにすると、たちまちメールが受信されてきた。受信が終わるのを待って、担当編集者に電話をかけた。
「今送りました」
(直しをお願いするかも知れないからしばらくは待機していて下さい)
編集者はさっさと電話を切った。幼い頃思い描いていた編集者に原稿を渡すシーンは、こんなではなかったはずだが、時代の違いか。
 
 三日三晩パソコンに向かいっぱなしのせいか、頭が痛い。パソコンの電源を切り、頭痛薬を飲んだ。最近の頭痛薬は効き目が早い。便利だが、何か悪いもので も入っているのではないかと気になってしまう。
 
 さっき受信したメールに目を通した。blackで始まるアドレスから届いたそのメールを開いた。
 
”レッドへ。飛行機爆破予告の件ですが、予告時刻を前に該当機が消息をたちました。乗客名簿によるとブルーが乗り合わせていたようです。”
 
 メールの相手に、携帯から電話をかけた。
「もしもし」
(どこ行っていたの。携帯も通じないし)
「ごめん、ホテルで缶詰。それよりブルーは」
(まだわからない。こうなったらカメイを締め上げるしかないよ)
「証拠がないだろう」
(随分冷静なのね。いいわよ、これからホワイトと2人でカメイを締めに行くから)
「イエローは」
(顔が割れているから駄目なの)
電話が切れた。イエローかブルーがついていればまだしも、あの2人だけではいろいろな意味で心配過ぎる。
 
 着替えてホテルを後にした。番組の撮影はとうに終わったのに、あいつらはまだレッドと役名で呼ぶ。足を洗ったはずなのに、何度でも呼び戻されてしまう。 優柔不断な自分が悪いのだが。
 まだ早朝といっていい時間帯、3日ぶりの朝日が眩しかった。
 
参考リンク:
空飛ぶもとちくれった様「妄想戦隊スペーストルネードが行く 」  当ブログテーマ「妄想」
 
 
 3月7日の記事。やや内輪受け。ホワイトは私です。