イズミはプログラムに新たな計算式を入力した。リターンを2回押すと、画面には
「Error:File>ozma2007」
というメッセージが表示された。
(まただわ)
ため息をついた。何度消しても別な場所にバグが発生する。そのバグは、少しずつプログラムの中枢部に近づいている。
内線電話の受話器を取り、4桁の番号を押した。
「ミルクティー持ってきて」
10分ほどして、個室のドアをノックする音がした。イズミは足元のボタンを踏んだ。ドアは左右に開いた。ワゴンの上にカップを2つ、ティーポットを1つを乗せて、運んできたのはノボルだった。
ノボルはワゴンの上で、ティーポットからカップに出来立てのミルクティーを注いだ。
「今夜はもう寝たら」
カップがイズミのデスクに置かれた。
「同じバグばかり、せめて理由がわからないと眠れないわ」
「ハッカーじゃないの」
ノボルはもう1つのカップに自分の分を注いだ。
「そうだと思う。ただ、このプログラムの存在自体世間には知られていないはずなのに、いったい誰が」
「ヤマザキトオルかその仲間だろう」
ヤマザキトオル。かつてイズミの兄だった男、そして今は敵味方の間柄である。
「ちょっと探りを入れてみようか」
「どうやって」
「明日考えればいい。睡眠不足は美容の大敵だよ」
ノボルは立ったままで、ミルクティーのカップを口にした。
マイコはアメーバ街2日目の夜、トルネード戦隊と共に政府への抗議の決起集会に出かけてみた。思ったより人は多く集まっていた。壇上に、プロレスラーのような覆面にエプロンといういでだちの中年女性が上がった。スポットライト代わりにいくつもの懐中電灯が壇上を照らした。
「住民の皆さん、お喜び下さい。政府が我々の中から代表を選んで運営に加える という決議を出しました」
後ろのスクリーンがパッと明るくなり、政府広報が映し出された。拍手がわき、携帯電話のカメラが点滅した。
「これは第1歩に過ぎません。民主化かポーズか、政府の姿勢をこれからも監視するのは我々全員の役割です」
中年女性はよく響く声で演説した。
黄「解決したのか」
赤「みたいだな」
黒「えー、せっかく暴れられると思ったのに」
何だかわからないが、昼間動きがあったのだろう。マイコは、それなら早く電車に戻って寝たかった。睡眠不足は美容の大敵なのだ。
当方プログラミングに関する知識がないので、エラーメッセージが変だなどの不備があると思われますが、指摘しないで下さい。前回のお話はテーマ「妄想」 からどうぞ。
11月11日の記事。ファンタジーは向いていない。
「Error:File>ozma2007」
というメッセージが表示された。
(まただわ)
ため息をついた。何度消しても別な場所にバグが発生する。そのバグは、少しずつプログラムの中枢部に近づいている。
内線電話の受話器を取り、4桁の番号を押した。
「ミルクティー持ってきて」
10分ほどして、個室のドアをノックする音がした。イズミは足元のボタンを踏んだ。ドアは左右に開いた。ワゴンの上にカップを2つ、ティーポットを1つを乗せて、運んできたのはノボルだった。
ノボルはワゴンの上で、ティーポットからカップに出来立てのミルクティーを注いだ。
「今夜はもう寝たら」
カップがイズミのデスクに置かれた。
「同じバグばかり、せめて理由がわからないと眠れないわ」
「ハッカーじゃないの」
ノボルはもう1つのカップに自分の分を注いだ。
「そうだと思う。ただ、このプログラムの存在自体世間には知られていないはずなのに、いったい誰が」
「ヤマザキトオルかその仲間だろう」
ヤマザキトオル。かつてイズミの兄だった男、そして今は敵味方の間柄である。
「ちょっと探りを入れてみようか」
「どうやって」
「明日考えればいい。睡眠不足は美容の大敵だよ」
ノボルは立ったままで、ミルクティーのカップを口にした。
マイコはアメーバ街2日目の夜、トルネード戦隊と共に政府への抗議の決起集会に出かけてみた。思ったより人は多く集まっていた。壇上に、プロレスラーのような覆面にエプロンといういでだちの中年女性が上がった。スポットライト代わりにいくつもの懐中電灯が壇上を照らした。
「住民の皆さん、お喜び下さい。政府が我々の中から代表を選んで運営に加える という決議を出しました」
後ろのスクリーンがパッと明るくなり、政府広報が映し出された。拍手がわき、携帯電話のカメラが点滅した。
「これは第1歩に過ぎません。民主化かポーズか、政府の姿勢をこれからも監視するのは我々全員の役割です」
中年女性はよく響く声で演説した。
黄「解決したのか」
赤「みたいだな」
黒「えー、せっかく暴れられると思ったのに」
何だかわからないが、昼間動きがあったのだろう。マイコは、それなら早く電車に戻って寝たかった。睡眠不足は美容の大敵なのだ。
当方プログラミングに関する知識がないので、エラーメッセージが変だなどの不備があると思われますが、指摘しないで下さい。前回のお話はテーマ「妄想」 からどうぞ。
11月11日の記事。ファンタジーは向いていない。