もう何十回も書いている定番ネタですが、何で一応働いている私が働いていない人に努力が足りないと説教されるんだと考えると異次元に放りこまれたような混乱に陥ります。
 
 しかしこの段階で
「働いていないくせに労働者を説教するとは何事だ」
と返そうものなら0:100で私が悪者です。殴られたら殴り返せと言われて本当に殴り返すと私だけ悪者になるというよくあるパターンです。
「努力することが大切」
は誰にも反論することなどできない100%の正論です。それに対し、
「働いていないくせに」
は、相手の主張でなく属性を攻撃するひきょうなやり方です。
 正しい人間でありたいというさもしい願望は、攻撃に対する抵抗力を失わせます。そこが、私ごときではとても太刀打ちできない、恐ろしいところです。
 
 通常フルタイムで働いていれば世間的には怠けているというくくりにならないはずなので、あの人たちの「努力」は働くことそのものを指しているのではなさ そうです。アストロ球団やガラスの仮面で名高い山ごもり修行や24時間テレビのマラソンのような非日常的なことを指すのでしょう。
 そういう前提で考えると、フルタイムで働いていれば日々のことに追われて努力(山ごもりやマラソン)をしている余裕はないし、やる気が出たら働くなんてテスト前の中学生みたいなことも言っていられません。やる気はなくとも働くのです。
 
 私は毎朝、もっと寝ていたいという欲望と戦いながら起きていますが、別にやる気があるからではありません。そんなふにゃふにゃしたものではなく、具体的な目的があるから起きるのです。
 それをやる気というのかも知れませんが、だったら結果を伴った場合だけやる気があるということになり、やる気という、必ずしも結果を伴わなくてもよいことを匂わせる言葉を使う必然性がありません。
 
 結果を伴わなければやる気がないということなら、やる気のあるニートというのは言語的に成立しないように見えますが、仮に私がニートだったら、やる気が あったとしても、どうしていいかわからないでしょう。働きなさいと言われて10分後から働き始めるということは普通はできません。雇ってもらうにしろ自営 業を始めるにしろ多くの手続きが必要です。雇ってもらうだけでもこれだけの作業が必要です。
 
1 ネットで探すか求人誌、新聞の求人欄を手に入れる、ハローワークに登録する
2 履歴書を買う、書く、服装と髪型、女子なら化粧をちゃんとする、履歴書用写真を撮る
3 問い合わせの電話をかける
4 面接を受ける
5 入社に必要な書類を用意し、保険の手続きを取る
 
 問い合わせの電話は、私も最初アガアガした記憶がありますが、回数をこなして慣れるしかありません。ネットや就職本には
「最近の若者は電話すら満足にできない、親がかけてくるのまでいて呆れたもんだ」
という話がどっさり出ていて、これを見るだけで3にたどり着けず挫折しそうです。親にかけさせたって、
「努力しないと始まらないのです」
と他人を説教しているだけで自分は何もしないニートよりははるかにましです。
 
 新卒から継続して働いていると気づきにくいですが、ブランクの後働くというのは書類の手続きだけでもかなり大変です。勤めた経験があっても、その時受け 取ったいろいろなものをなくしていそうです。見通しが立たないと動けない私は、やる気とかそういう問題ではなくて、何をどうしていいかわからなくなりそう です。やる気より見通し。私には。
 ニート対策は外から見ている限り精神論ばかり聞きますが、実際はどうなのでしょう。なお、これは私がニートだったらこうだろうなという妄想であって、現実とは異なっている可能性が高いです。
 
 
 9月27日の記事。記事投稿画面に「クチコミ番付」というリンクがあるのですが、「脳内メーカー」と「空気読み力テスト」のリンクが逆でした。(と書いておけば直してくれるか?)空気読み力テストは「重度KY」でした。