小半時(こはんとき) 昔の一時(いっとき)の四分の一。今の三〇分。〔広辞苑第四版より〕
広辞苑から面白い言葉を選んで五十音順にタイトルにするシリーズ第10弾。
小半時という時間単位には、しっとりとした響きがあります。明治以前の時間単位だそうですが、庶民は時計を持っていなかったから、もう少し流動的な時間の流れでしょう。現代の日常会話ではまず聞きません。小一時間(広辞苑第四版掲載なし)なら聞きます。
「~と小一時間(問いつめたい)」
というギャグ(?)で。
「~と小一時間(問いつめたい)」
というギャグ(?)で。
Q&Aサイトに小一時間とはどれくらいの時間か
という質問がありました。多くの人が一時間弱をイメージしますが、小半時を下手に知っていると30分が正しいと思ってしまうようです。
広辞苑第四版では、小半時の隣の見出し語が小半日ですが、こちらは
広辞苑第四版では、小半時の隣の見出し語が小半日ですが、こちらは
ほぼ半日に近い時間
となっており、四分の一日の意味ではありません。「小」の項目では
(4)数量が足りないが、ややそれに近い意を表す。
(5)半分の意を表す。
(5)半分の意を表す。
と、しっかり両方あります。
小半時(30分)という時間は何に使えるでしょう。コーヒー1杯。読みかけの本の続きを読む。下書きのできているブログの記事を1個アップ。ボーっとする。何かするのもいいけど、何もしない小半時というのはとても素敵な、贅沢な時間です。
検索で拾った 石川啄木の
検索で拾った 石川啄木の
大木の幹に耳あて小半時何も思はでありしをかしさ
は、決して長くない時間の美しい流れを思わせます。リンク先によると、この歌は啄木の歌集「一握の砂」に収録された際、直しが入って小半時でなくなったそうですが、小半時バージョンの方がいい感じです。
生まれた時から時計があって、常に今何時かを気に留めている現代人の身、小半時、何も考えずに大木に耳をあてていたくても、つい腕時計を見てあと何分、と数えてしまいそうです。
6月28日の記事。Q&Aサイトでは時間を伝える時あいまいな表現をしては駄目と説教していた人がいましたが小一時間くらいいーじゃんと思いました。ほとんどの人はもっと時間にルーズ、ではなくて臨機応変です。私は自分でこの表現を使ったことはありませんが、他の人が言うのを聞いて美しい表現だなと耳に残りました。