Yahoo村の人たちは平均身長が低いようだった。みんな140~50cmくらいで、マイコより低い。白雪姫と7人の小人の世界だった。自分で白雪姫とは何だ、というツッコミは自分でした。
 歓迎会というから期待したら、会場のテーブルには人数分の端末とモニターが置かれているだけだった。モニターには料理の名前が並んでいた。
「お好きな料理名をクリックして下さい。画像が出ますので、よければ決定を、他の料理を見たい時は戻るを押して下さい」
そういう仕組みか。科学が発達しているのか遅れているのかわからない村だ。
 
 おいしそうなトロトロのカレーライスを選び、決定をクリックすると、モニターが開いて画像通りのカレーライスが現れた。料理を取り出すとモニターが閉じ、元のメニュー画面になった。
「ねえ、何で顔出さないの」
歓迎会でも、白装束の人々は、口の部分だけ四角く開けてそこから食事をした。目と口だけ見えているのでますますオバQのようだ。
「公共の場で顔をさらすのは危険だからです」
それではマイコが危険人物のようではないか。
「危険ではないと思うけど」
「そういう考えは甘いのです。ネットにはどんな危険が潜んでいるかわかりません。個人情報は明かさないに越したことはないのです。ファン限定ならさらすことはありますが」
「ファンゲンテー?」
微妙に日本語がおかしいのは、この村独特の方言だろうか。ニュアンスは伝わらないことはないが。
「マイコさんもファンになられますか。そうするとこの村にずっととどまっていただくことになりますが」
「いえ、やめておきます。帰りたいので」
音楽が流れ、ステージで踊り子が踊っているが、全員白装束だった。
 
 カレーライスのお代わりを勧められた。今度は一部で流行しているらしいホワイトカレーにした。これもおいしそうだ。
「暮らしにくい世の中になったものです。これというのも2年前、はてなシティーの連中が」
「しっ」
白Aが白Bを止めた。(区別がつかないから便宜上)
「そういえば、はてなシティーまで行けばマイコさんはお国に帰れるのではありませんか」
白Cが別な話題を振った。
「本当」
マイコはこの話題に乗ってみた。これが夢であれ現実であれ、元の世界に戻らなくてはならない。
「マイコさんは空の国から見えられましたが、この村の科学力では飛ぶのは無理でしょう。しかしはてな村のキングオズは空を飛べるということです」
「キングオズというのははてなシティーの王様なのね」
マイコは期待した。
「王という訳ではありません。ただのハンドルです」
「はあ」
また変な用語が出た。
「マイコさん、デザートもいかがですか」
白Aの言葉にマイコは飛びついた。チョコレートパフェで決まりだ。(続く)
 
 
 新着記事にお料理名があるとついクリックしてしまいます。画像がおいしそうだと、このままモニターから出て来ないかなーと思いますよね、思いませんか。前回のお話は妄想書庫 からどうぞ。
 
 
 6月24日の記事。2年前の事件て、多分もう誰も知りませんね。