マイコは退院し、会社に復帰した。ハヤミはいなかった。元々派遣社員だったから、今回自分から契約更新を断ったと聞かされた。久しぶりに自分の社内ブログを開くと、激励のコメントがたくさん入っていた。ハヤミからも残っていた。マイコはまとめレスを兼ねて記事を書き始めた。
病院内の爆発事件は報道されなかった。しかしそのことを書いたブログ記事は見た。どんなに報道を規制しても、個人というメディアを規制することはできない。真実はゴミの山に埋もれても、浮かび上がってくる。必ず。
病院内の爆発事件は報道されなかった。しかしそのことを書いたブログ記事は見た。どんなに報道を規制しても、個人というメディアを規制することはできない。真実はゴミの山に埋もれても、浮かび上がってくる。必ず。
あの日、突然頭上から、プロペラ音も高らかに、ヘリコプターが降りてきた。着陸しないまま縄ばしごが投げられ、黒マントにシルクハットの男が地上に降りてきた。ノボルだった。
「ヤマザキさん、悪いけど警視総監指令だそうだ。イガラシイズミはこちらであずかる」
ノボルは警視総監印の入った文書を広げた。
「ちょっと、あんた何、そのそれらしいかっこうは」
マイコはどうでもいいことを突っこんだ。
「いやあ、それらしくていいでしょ」
シルクハットが風で飛ばないように、あごひもがついているのが情けなかった。
「カメイの命令か。警視総監にまで手が回っていたとはな」
ヤマザキはノボルをにらんだ。
「こっちも仕事だ。悪く思わないで欲しい」
ノボルはイズミを先に縄ばしごに昇らせ、自分も続いた。
「ヤマザキさん、悪いけど警視総監指令だそうだ。イガラシイズミはこちらであずかる」
ノボルは警視総監印の入った文書を広げた。
「ちょっと、あんた何、そのそれらしいかっこうは」
マイコはどうでもいいことを突っこんだ。
「いやあ、それらしくていいでしょ」
シルクハットが風で飛ばないように、あごひもがついているのが情けなかった。
「カメイの命令か。警視総監にまで手が回っていたとはな」
ヤマザキはノボルをにらんだ。
「こっちも仕事だ。悪く思わないで欲しい」
ノボルはイズミを先に縄ばしごに昇らせ、自分も続いた。
ヘリコプターは再び、プロペラ音も高らかに去って行った。
「いいの、放っておいて」
「よくはないがさっき携帯にも電話があった。イガラシイズミ逮捕は見送るようにと」
ヤマザキは地面を蹴った。
「マイちゃん、トオルはうれしいんだろうさ。カメイがヨウコちゃんを利用したあげく見捨てなかったことが」
ハヤミはヤマザキの姿を隠すように、マイコとの間に立った。
「カメイって誰」
どこかで聞いた気がする。
「君の大学の学部長だ」
「あ、あの黒ブチ眼鏡のエロい」
ヤマザキの携帯が鳴った。
「ええ、わかっていますよ、大丈夫です、すぐ戻ります、はい」
携帯に答えながらヤマザキはその場を離れていった。
「ヤマザキさんも普通のサラリーマンなんだ」
マイコは少しがっかりした。権力に追従しない立ち回りを期待したのに。
「大人なんだよ、あいつは。僕と違ってね」
ハヤミの方が大人っぽいように、マイコには映る。そういえばこの2人やっぱり知り合いではないか、と思ったが、聞けなかった。さっき、2人が手をつないでいるのを見てしまったから。
「いいの、放っておいて」
「よくはないがさっき携帯にも電話があった。イガラシイズミ逮捕は見送るようにと」
ヤマザキは地面を蹴った。
「マイちゃん、トオルはうれしいんだろうさ。カメイがヨウコちゃんを利用したあげく見捨てなかったことが」
ハヤミはヤマザキの姿を隠すように、マイコとの間に立った。
「カメイって誰」
どこかで聞いた気がする。
「君の大学の学部長だ」
「あ、あの黒ブチ眼鏡のエロい」
ヤマザキの携帯が鳴った。
「ええ、わかっていますよ、大丈夫です、すぐ戻ります、はい」
携帯に答えながらヤマザキはその場を離れていった。
「ヤマザキさんも普通のサラリーマンなんだ」
マイコは少しがっかりした。権力に追従しない立ち回りを期待したのに。
「大人なんだよ、あいつは。僕と違ってね」
ハヤミの方が大人っぽいように、マイコには映る。そういえばこの2人やっぱり知り合いではないか、と思ったが、聞けなかった。さっき、2人が手をつないでいるのを見てしまったから。
記事を書いていると、課長がにこにこしながら近づいてきた。マイコは
「続きはまた後で書きます」
と書いて、公開ボタンを押した。
「もう身体の具合はいいの」
「はい、全く問題ありません」
課長が「からだ」と言うだけでエロさ爆発だ。
「試用期間も終わるし、あるプロジェクトを担当してもらおうと思うのだけれど」
「プロジェクトですか」
何か重そうだ。
「メイド喫茶を越える、メイドPCショップの開店だ。店員の制服はメイドさん、オタクがターゲット、いいアイデアだろう」
そうかなあと思いながらも、メイドのかっこうは1度してみたかったのだ。
「このプロジェクトのために派遣社員を1人採用したから」
まさかハヤミが戻ってきたのだろうか。別フロアに用意されたプロジェクトルームに案内されると、そこには1人の女性が、支給されたばかりのパソコンをセットしていた。
(イズミ)
マイコは言葉を失った。
「続きはまた後で書きます」
と書いて、公開ボタンを押した。
「もう身体の具合はいいの」
「はい、全く問題ありません」
課長が「からだ」と言うだけでエロさ爆発だ。
「試用期間も終わるし、あるプロジェクトを担当してもらおうと思うのだけれど」
「プロジェクトですか」
何か重そうだ。
「メイド喫茶を越える、メイドPCショップの開店だ。店員の制服はメイドさん、オタクがターゲット、いいアイデアだろう」
そうかなあと思いながらも、メイドのかっこうは1度してみたかったのだ。
「このプロジェクトのために派遣社員を1人採用したから」
まさかハヤミが戻ってきたのだろうか。別フロアに用意されたプロジェクトルームに案内されると、そこには1人の女性が、支給されたばかりのパソコンをセットしていた。
(イズミ)
マイコは言葉を失った。
続きがありそうに見えますが、最終回です。ご愛読ありがとうございました。友情出演して下さった皆様ごめんなさい。ホストクラブと全然関係なくなってしまいました。
4月14日の記事。ごく一部の妄想ファンの皆様ありがとうございました。異文化交流議論が落ち着いたら(永遠に落ち着かない)また書いてみたいです。