受付の後ろの部屋には監視カメラの映像が見えるモニターが据えられていた。ヤマザキはハヤミに
「何でここにいるんだ」
と聞いた。
「俺、マイちゃんの同僚だから」
ハヤミは自分を指差しながらにこにこした。
「何がマイちゃんだ」
ヤマザキは缶コーヒーの残りを飲み干した。
「妬くなよ」
「誰が」
受付の女性が再び顔をのぞかせた。
「刑事さん、先ほどの男の方のお見舞いの品どうしましょう」
「貸して下さい」
ハヤミがまた先に手を出して、小さな紙袋を受け取った。その中に小さな箱が入っていた。
「時限爆弾だな」
ハヤミは箱を耳にあてたまま言った。
「持って来た男は警察官だぞ」
チラッと見た横顔、本当にノボルだったのか、自分の相貌認知能力が劣っていただけで、別人だったのか。
「相変わらず人がいいな、トオル」
油断したか。ハヤミはすぐに廊下に出て裏口に向かった。非常口を開けて裏庭に箱を思い切り投げ、すぐ閉めた。
「あの大きさだと余程近くないと被害に合わないだろう」
ヤマザキは廊下を戻りながら、携帯で爆発物処理班に連絡を取った。
「本当に時限か。こういう時は開ける時に爆発するタイプを使うんじゃないのか」
「マイちゃんを殺そうとまでは思っていないだろ。犯人の目的は騒ぎに紛れて受付を通らずに病室に向かうことなんじゃないか」
ヤマザキは初めてハヤミと目を合わせた。揺らぐような音が足元に響いた。
1月17日の記事。そろそろ完結させないと。