クローン
 (もとギリシア語で小枝の意)1個の細胞または生物から無性生殖的に増殖した細胞の一群。また、遺伝子組成が完全に等しい遺伝子・細胞または生物の集団。(広辞苑第4版より)
 
 広辞苑から面白い言葉を拾って五十音順にタイトルにするシリーズ第8弾。
 クローンの元の意味は小枝、かわいいです。挿し木や球根で栽培した植物も言ってみればクローンなんですね。春の花見の主役、ソメイヨシノは全てクローン だそうですが、人間はもちろん動物のクローンでも倫理上その他の問題を取り沙汰されるのとは対照的です。
 動物のクローンはかなりの確率で何らかのエラー(欠陥)を持っていたり、細胞が老化した状態で生まれてくると言われますが、植物は大丈夫なのでしょうか。
 
 また漫画ですが、弓月光の「手術しちゃうから」という少女漫画にクローンが登場しました。その中では
「一卵性双生児は指紋が違うが、クローンは指紋まで同じ」
と説明されていました。
 しかし現在聞く説明では、クローンは時間差一卵性双生児で、指紋は違う、となっています。この漫画はクローンというよりコピー人間だったのでしょう。20年以上前の漫画で、クローンはSFの話だった頃です。そのせいかどうかわかりませんが、この漫画の解説をネットで探しても、クローンのことにはほとんど触れていません。
 
 こういう漫画やSF小説を見ると、クローンの心、魂はどこからやってくるのかと考えます。植物とは違う倫理問題がからむのもこの辺でしょう。クローンの魂が輪廻転生の輪の中に入っているのか、というと科学的な理屈づけが難しいです。
「生まれ変わったら」
という仮定は欧米人にはわかりづらいそうですが、クローンがオリジナルと別人格を持っているとした時、
「生まれ変わりなどないのだ」
と突きつけられた気がします。
 
 先ほどの漫画でも、クローンを作った医師が
「全く同じ人間を作るのは不可能だ」
と最後に語ります。
 クローン人間を代理母が妊娠したという真偽不明のニュースが出たことがありましたが、生まれてすぐ亡くなったと聞きました。クローン研究の方向性は、移植用に単独でその人の臓器を作れないかという課題に向かっていますが、人のクローンがもう存在する可能性を考えると恐ろしくもありわくわくもしてしまうのです。
 
 
 12月3日の記事。観賞用の植物はクローンで増やすのが品質保持的には安全だそうですが、確かに美人の子供が美人とは限りませんわね。一卵性双生児で一方が自閉症だともう一方も自閉症である確率は50~90%くらいと言いますが、えらい幅があります。一般論としても、遺伝子が全て発動する訳ではないそうですから、そういうこともございましょう。