白い包帯、白い壁、白いカーテン。全治1ヶ月で入院になってしまった。心配なのは、マイコはまだ試用期間中の身で、有給もないということだった。お見舞いに来た課長に聞いても
「そんなこと心配しないで治すことだけ考えなさい」
とごまかされた。
 
 別な日、ハヤミが豪華な花束を持って来てくれた。ハヤミとの食事の後、ピンサロに行ってその前で爆発事件に巻きこまれたなんて、聞かれたらどう言い訳すればいいのか。しかし聞かれなかったので、課長の時と同じように、仕事に復帰できるか不安に思っていると言ってみた。
「いざとなったら仕事を紹介するよ」
まさかピンサロでは。
「聞いてみないとわからないけど、例えばこの前の料亭は紹介でしか採用しないんだ。そういうところをいくつか知っているから」
慰めでも何となくほっとする。
「夜の仕事は学歴関係なしの実力社会だ、やりがいもある」
この人はそういう世界で生きてきた人だ。なぜ昼間の仕事を始めたんだろう。ああ、好きな人のためだっけ。
 
 病室をノックする音がして、やけに体格のいい看護師が2人入って来た。
「イトウさん、個室が空いたので今日から移って下さい」
マイコは急いで荷物をまとめた。
「持つよ」
ハヤミが手を差し伸べてくれた。恋人同士のようだ。きっと看護師もそう思っているに違いない。と思ったら
「お兄さん、これもお願いします」
と言われてしまった。お兄さん、兄弟の意味の兄か。まあそんなもんだ。
「個室なんてすごいね」
「警察の人が、空き次第個室に移れと言っていて」
「警察?」
ヤマザキは警察とは別組織の人だとノボルは言っていたが、マイコから見れば同じようなものだった。
 
 病室の外にヤマザキが待っていた。
「ヤマザキさん」
マイコは飛び上がった。今、急いで移れと言われたのもヤマザキの手配だろう。そして見てしまった。ヤマザキとハヤミが見つめあうのを。
「お知り合いですか」
「違う」
2つの声がエコーした。
 
 
 どこが全治1ヶ月なのかは聞いてはいけません。ヤマザキとハヤミのことは、カッタウェイさんが明らかに嫌がっているのでソフトに。(何を・・・)入院中のマイコはどうなるのでしょう。
 
1 会社をクビになってピンサロに就職、ノボルが客として現れる
2 会社をクビになって高級料亭に就職、カメイが総理大臣を接待する席に出る
3 会社に復帰するとハヤミの姿はなく、代わりにきたセクハラ中年男にストーカーされる
4 改造手術を受け、マイコプラズマXに変身、イズミのバズーカと対決する
 
 マイコプラズマXをやりたくてこの名前にしたのですが、使い道を考えていませんでした。
 
 
 10月21日の記事。ググる方は、マイコプラズマとプラズマXを別々にググって下さい。変身ヒーローっぽいと思ったのですが、どちらかというと巨大ロボットっぽいです。