その日はハヤミと2人で話すチャンスがなかった。どうしても誰かの目があるし、会社でそんなことを話しかけられそうにない。ホストクラブのこと、爆弾事件のこと、警察官かよくわからない男に取り調べられたこと。ハヤミはどこまで知っているのだろうか。
 勤務時間終了後、そのよくわからない男、ヤマザキから携帯に電話があった。なぜか呼び出し先は、某ターミナル駅前のマ○ドナルドだった。
 
 素人目にもいい服を来て外車を乗り回し、金のかかりそうな女を連れていたのに、なぜいつもマクドナ○ドなのか。服と車に金をかけすぎているため、他を節約しているのかも知れない。
「第2の犯行予告が入った」
とヤマザキは切り出した。今回もコーヒーSサイズだけだった。単にケチなのか。
「今週の金曜日、場所はピンサロだ」
ピンサロって何だろうと思いながらも、ホストクラブとかキャバクラとかその系列の言葉であろうと推測した。ここでピンサロって何ですかと聞いて万一馬鹿だと思われたら大変だ、とつまらない見栄が働いた。
「金曜日に君の友達と会う約束はできるか」
「誘うことはできますけど、向こうにも都合はあるし」
「都合が悪いということは怪しいということだ。ホストクラブと違ってピンサロに女2人で入れないだろう」
「そうですね」
女2人で入れないようなところなのか。早く帰ってネットで調べなくては。
 
 イズミにはあれから何度か電話したが、全然通じないのでメールを入れた。2日目の水曜日になってやっと、都合が悪いという返事がきた。ヤマザキにはメールで知らせ、次の犯行予告の場所を教えて欲しいとつけ加えた。ヤマザキから電話があった。
「捜査情報なので教えられない」
「イズミに尾行をつけるんですか」
友人を心配しているというのもあるが、多少の好奇心もある。捜査情報なんて、刑事ドラマでしか聞いたことのない言葉だ。
「それも捜査情報だ」
人から聞くだけ聞いて自分は教えてくれないなんて本当にケチだ。
 
 
 ピンサロがどんな場所か、私も知りません。一応ググッたものの、サイトをクリックする勇気がありませんでした。知っている人も説明しないで下さい。消されるといけないので。
 
 
 8月5日の記事。そらさんがウィキペディアでピンサロを調べたということで、私も見てしまい、真相を知りました。あんな過激な場所だとは知りませんでした。