昨日は大きい会社では入社式、小さい会社でも社長や偉い人の話を延々と聞かされる会が催されたと考えられますが、少なくとも7割の会社で
「社会人の基本はほうれんそう、報告、連絡、相談を忘れずに」
という話は出たことでしょう。
 間違ってはいませんが、ピヨピヨ時代の自分の
「そうだ、ホーレンソーだ」
というおバカな張り切りぶりは、思い出しても後ろから蹴飛ばしたくなります。
 
 例によって何でも本気にする私は、もちろん常に上司に状況報告。
「聞くだけでなく自分なりに方法を考えて提案するように」
「今これがこうなっていますが、こういう方法を考えています。いかがでしょうか」
上司はうんうんわかったと言うので、それで問題ないのだなとそのまま進めます。
 それでもうまくいかなくて再度提案つきで相談→うんうんわかった
を何度か繰り返すうちに、どうもうんともすんともいかない事態になります。
「こんな事態になっているなんて、何でもっと早く言わないの」
??? 言いましたけど。周りの他の人と比べてもアホかと思うくらいまめに報告していました。
「こんなことになっているなんて思わなかった」
えええ??? 私全部話していましたよ。
 
 上司というのはヒラの何倍も仕事を抱えていて忙しいのです。ヒラのつまらない報告なんぞいちいち聞いていないのです。
 自分を上司の立場に置き換えればわかることです。もっと重要な案件がどっさりあるのに、つまらないことをまめに報告されたら、頭ではわかっていてもうっとうしいに決まっています。
 
 上司が気にするのは
「すごくやばくて大変なことになっていないか」
だけです。ここで重要なのは
「すごくやばくて大変なこと」
は非言語で伝えなければならないということです。言語で伝えても聞いてはくれません。書いて渡しても読んではくれません。(見るだけ)
 
 すごくやばくて大変なことは、すごくやばくて大変そうに報告しないといけないのです。私も普通に伝えては駄目なことに気づき、すごくやばくて大変そうにしなくてはとがんばりますが、それは彼らの目には、
「ふざけている」「わざとらしい」「ギャグマンガみたい」「ヒステリック」
と映ります。非言語コミュニケーション能力に障碍があるとは、私自身も知りません。
「何すっとんきょうな声出しているの」「みんな見ているよ」「学生じゃないんだから」
内容など聞いてはくれません。彼らは言語を事実を伝える目的では使っていないのです。同じ日本語を使っているはずなのに、言葉が通じない世界に立ちすくみます。
 
 それに、小さなことでも報告すればするほど
「こいつは何でも言ってくるんだな」
と軽く流されます。滅多に報告しない人が
「○○の件でご相談が」
と言ってくると真剣に聞きます。
 
 報告すべきこと、しなくていいことの判断がこの人たちは上手です。私が真似をしても、報告すべきことをしないで、しなくてもいいことをすることになってしまいます。そういうことを全く見抜けない私は、
「もっと細かく、詳しく報告しなければ」
と間違った道に進むのでした。

 

 

 4月4日の記事。新社会人おめでとう記念、お気に入りの3連作です。

 別名「言語を事実を伝える目的では使わないシリーズ」

 そらさん(新卒社会人1年生)の職場ではほうれんそう訓話はなかったそうなので、最近は使われていないのかも知れません。