診断以前から、様々な不定愁訴に悩まされました。顎関節症、皮膚疾患の他、頭痛、肩こり、腰痛、だるさ、花粉症、どれもありがちというか、
「30過ぎれば身体にガタもくるよ」
で済まされるものでした。実際、同年代の働いている友人は、上記の症状を誰でもひとつかふたつは持っていました。

 中でも腰痛は、一時身体を起こして歩けないほどひどく、出勤は何とかできても帰りはタクシーでないと家までたどりつけませんでした。医者が、
「こうい不定愁訴みたいなのは東洋医学がいいんだよ。鍼灸とか」
というので、近所の適当な鍼灸院に行ってみました。
 すると、いきなり全裸にされてしまいました。予備知識がなかったので、肩か、せいぜい背中を出すくらいだと思っておりました。蛍光灯が煌々とつき、カーテン1枚隔てた向こうで男性が施術を受けていました。

 予想もしなかった展開に私は脳内パニック(外からはわからない)でした。おそらくは変な表情、変な動作、変なしゃべり方をしてしまいました。
 私について下さった先生は、カーテンの向こうのなじみの患者さんや他の先生に、私の様子を実況中継して笑いました。
 こう書くとひどいみたいですが、これは私の一方的な見方で、先生にしてみれば家庭的でリラックスした雰囲気を演出して羞恥心を和らげようとしたのです。
 私が半分ふざけてわざとおおげさにしている、と受け取ったんだと思われます。私の素の動きや声は、漫画チックと言いますか、ロボットっぽくぎくしゃくしているので、普通の人から見たらわざとらしい演技に見えるからです。

 我慢してしばらく通った結果、腰痛はかなり改善しました。鍼灸というのは一種の根性論かと思っていたら、目に見える効果がありました。
 こういうのは長く通って体質改善を図った方がよいのですが、保険が効かず、費用がかかったので、急性の痛みが緩和すると足は遠のきました。
 ここはちょっといやですが、どこか優しくて腕のよい先生がいらっしゃればもう1度行ってみたいです。そういうところは常連さんだけでいっぱいで、新規の予約がさっぱり取れないようですが。

 

 

 3月2日の記事。全裸にする鍼灸院はさすがにめずらしいようです。肩はこるのですが、肩をもまれるのは苦手です。