いつも話題を提供してくれるそらさん宅の「アストロ球団
」にトラックバック。私は若いので(強調)「アストロ球団」という漫画自体は見たことないのですが、何かと引用される「アストロ球団的なもの」は知っています。
よくわからないすごい特訓から生み出される荒唐無稽な必殺技は、後のスポ根漫画というジャンルに多大な影響を与えたのみならず、日本人、特に説教族に
「努力とは、血と汗が飛び散り、何だかよくわからないが苦しくて痛くて疲れるもの」
という観念を植えつけました。
「努力している姿など他人に見せるものではない」
という奥ゆかしい観念を一気に吹き飛ばし、努力する姿がショータイム、何を目的にした努力かはどうでもよくなりました。
見ている分には面白いのですが、私は命が惜しいのでやりたくありません。(本当に努力している人に失礼ですよ。by久々登場の幻聴様)
私はどちらかというと表題にした「リングにかけろ」世代。これはボクシング漫画ですが、根性論に待ったをかけるかのごとく登場しました。
最初はスポ根のつもりだったようですが、パンチ名を叫んだだけで敵は競技場の天井にめりこんでしまう、もしくはガラスを突き破って会場の外に吹っ飛んでしまう迫力の前に、どんな秘密特訓が有効と言えるのでしょう。人間は自分の限界を知らなければならないという現実を我々に突きつけます。
同じ作者の「聖闘士星矢」は「リンかけ」と設定は違えど登場人物がやっていることはほとんどが同じにも関わらず、SF漫画として成功しました。何が言いたいかというと、スポ根とSFは大して変わらないということです。
少々話がそれますが、同時期の漫画「受験戦士とどろけ一番」の主人公轟一番は、試験前には勉強どころか、鉛筆腕立て伏せ、鉛筆の芯を日本刀代わりにわら人形斬りという行動を取りましたが、これも机に向かって勉強しているよりも
「がんばってるぜ」
っぽいからだと思われます。
「リングにかけろ2」という漫画が現在も続いており、私も欠かさず立ち読み(買えよ)しておりますが、スポ根にもSFにもなりきれない現実路線が現代的な感じです。さあ、もっと荒唐無稽に行こうではありませんか。ただ現実と混ざらないよう注意しましょう。
11月28日の記事。アストロ球団の秘密特訓みたいなのを努力と言われたらたまったものではありませんが、「ガラスの仮面」も演劇なのに山ごもりして修行しているので、あれが「努力している姿」の定型なのでしょう。SFを本気にしたらダメだって。
記事中の「とどろけ一番」はその後明らかにリンかけに影響されて、ボクシング漫画に路線変更してすべりましたが、全国のPTAから苦情でも来たのでしょうか。試験中にジャンプして必殺技名を叫びながら答案を書くというあり得なさが面白かったのですが。