週刊誌を立ち読みすると
「今の若い社員はひどい」
系の記事が載っていました。私から見てもとんでもない人のオンパレードで、若い人の8割はこんなだと言わんばかりです。
私も学生時代、こういう記事を読んで
「これなら私なんか優秀な部類」
と勘違いしたものです。
社会に出てウン年経ちましたが、こんな人どこにもいませんでした。こういう人たちはどこで生息しているのでしょう。それよりも、こんな情報を本気にした私の立場をどうしてくれるんですか。
中には微妙なのもあります。
「業務終了後、新入社員の悩み事を聞いてやっていたら、最後に、これは残業つけていいんですかと聞かれた」
それ聞いたらそんなにまずいですか。マナーとしてはわかりますが、残業申請に関する暗黙のルールは会社によって様々です。
制度としてはあるが全くつけてはいけない会社から、タイムカードの押された時間から機械的に1分単位でつく会社まで、それぞれの常識があります。拘束された時間ではなく内容によって、
「これはつけてもいい」「つけてはいけない」
に分ける会社は最悪です。それだと、慣れないうちはいちいち聞かないとわかりません。雰囲気でわかる方もいるでしょうけれど。
新しい派遣先では、タイムシートへの時間のつけ方、サインをもらうタイミングなどとても気を使います。他に派遣がいなければ、社員に聞いても本当のことは言いません。法的な問題があるのか、派遣社員に
「残業をつけるな」
と言ってはいけないようです。つけてもいいと言われたのでつけると、
「なぜつけたの」
ではなく
「なぜ残業したの」
と怒られます。例によって、この「なぜ」に対して理由を言ってはいけません。この残業によって発生した経費に対して私には責任はない、という自己PR語です。さらに難しいのは
「直します」「今後はつけないようにします」
と言っても
「そんなこと言っていない、そんなことされたら困る」
という反応になることです。
会社、というか社会には
「事実として存在するが、口に出すと責任が生じるので言わない」
「口で言う分にはいいが、紙に書くと責任が生じるので書かない」
ことがたくさんあります。自己PR語も、ほとんどの人は知っているのにどこにも書いていない、誰も教えてくれなかった言語です。
質問や、紙に書いて欲しいという希望が怒られるのには複雑な背景があります。残業つけてもいいかと聞いた新入社員も、そうしてルールを学んだことを横に置かれて、そういう質問をしたという事実が一人歩きしてとんでもない人と言われるのです。
11月18日の記事。早く写さないとまた重くなって過去記事にたどりつけなくなります。残業に厳しい派遣先だと、10分の残業をつけていいかどうかの確認に20分くらいかかります。サインをもらおうとすると嫌味を言われたり。
私は給料もらえないと困るので、締切日までにちゃんと提出しなければと固く考えていたのですが、忘れたふりをして派遣会社から連絡をもらって
「あ、忙しくて忘れていました」
とやるのも高等テクニックだったなと反省します。