今日は、蔵王町遠刈田の大道芸フェスティバルに行く予定だったのですが、家を出るのがちょっと遅くなったせいで駐車場に入れず、天気も良くなかったので予定を変更し、弥治郎こけし村へ行きました。
今回は村内にある、新山吉紀(にいやま よしのり)工人の工房「きぼこ(方言でこけしの意味)」へ。
実演は吉紀さんでしたが、話に夢中になってしまい、作業の手を止めさせてしまいました(^^;)
吉紀工人にこけしに興味を持ったきっかけを聞かれ、「kokeshi book」だというと、「若い人はみんなあの本で興味を持つみたいだけど何で?」と聞かれました。
ピンクの表紙が目立つ「kokeshi book」。
私が「説明が簡単で分かりやすいからじゃないんですか」と答えると、「あれって俺から見れば、簡単すぎるんだよ」と吉紀工人。
こけしを作っている人から見れば、もの足りないのは当たり前。
「kokeshi book」は、あくまでも素人の入門書、と私は思っています。
工房には奥様の真由美工人もいらっしゃいましたが、真由美さんは話をしながらも手は休むことなく、青森ヒバで作られたうちわにこけしの絵を書いたり、出来上がったうちわを包装したりしていました。
こけしを注文してくる人の中には、その場にあるものをすぐ送ってくると思っている人がいて、困っているそうです。
基本、こけしは注文を受けてから作るので、手元に届くまでに時間がかかるのは当たり前なんですけどね。
私たちが世間話をしている間にも、工房を見学に来たお客さんがチラホラいらっしゃいました。
中には東京からこけしを買いに来たご夫婦も。
何でも、飼っているワンちゃんがこけしの顔をなめてしまい、顔の描彩がなくなってしまったので、同じようなこけしを買いに来たとか。
こけしを犬になめられたって、作った本人の前で言うのはどうかと思いますけどね(^^;)
わざわざ、東京から買いに来るっていうのもすごいです。
吉紀工人の話で面白かったのが、こけしファンは2種類いる、という話。
1つが「こけし時代」を編集・発行している、沼田元氣(ぬまたげんき)さんのファン。
特徴としては、ロリータファッションでこけしイベントに現れるらしいです。
もう1つが「kokeshi book」を書いた、cochae(コチャエ)の軸原(じくはら)ヨウスケさんのファン。
こちらはすっきりしたファッションで、必ずと言っていいほど布バッグを持って、こけしイベントに現れるらしいです。
こけしのイベントに、ロリータファッションって(^^;)
幸い、ロリータファッションのファンをお見かけしたことは今までないですね。
こけしの布バッグを持った方だったら、土湯こけし祭りでお見かけしました。
さすがに長居し過ぎたのでそろそろ失礼しようと、旦那さんが帰る前にこけしを1本お買い上げ。
それがこの子。
今回は吉紀工人のこけしがあまりなかったとかで、真由美工人のこけしを購入。
5寸で1200円でした。
噂では聞いていましたが、吉紀工人の話がすごく面白かったので、また行きたいと思いました。