旅行前夜 | 船乗りの現実逃避未遂

船乗りの現実逃避未遂

旧 現実逃避完遂計画

明日から交際相手と数日旅行をする。
研究の束の間の休みだ。


私は旅行中も研究のことを考える。
チームリーダーからは連絡がくる。
焦った私は紙とペンを取り出して唸る。
それを交際相手に「折角の旅行なんだから」と呆れられる。
そんな様子が容易に想像つく。


オーバードーズをし、
自傷行為をし、
髪が抜け落ち、
面貌が変わり、
体重が落ち、
入院し…
私を「そんな状態に至らしめた研究」を、交際相手は良く思っていない。
全ての原因は私の不手際からくるものだというのに。


…私の不手際とは思えない理不尽は最近ひとつあった。
素早く書けるので私はメモを基本的に英語の筆記体でとるのだが、チームリーダーは
「誰とは言わないが人が話しているときに英語でなんか書いているやつがいる」
と言っていた。
筆記体でメモは落書き扱いですかいなー。
駄目な理由が分からない。

速記術でメモしたらもう噴火するんじゃないだろうか。



私はこんな状態で旅行を楽しめるのだろうか。