わたしの父親は
三人兄弟の末っ子で
兄姉より
1人だけ少し歳が離れて
生まれた
そのせいか
とても両親(私の祖父母)から
愛されて育ったらしい
(親戚から何度か聞かされた)
なので
うちの父はどこか
ほんわかしていて
現実離れしたところがある
お金も結構気前よく使うタイプで
私が幼いときは
「また車変わってる!!
」と

子供心にびっくりするくらいの頻度で
車を買い替えていたり
(大の車好きなので)
わたしに急に
ぬいぐるみを買ってきてくれたりした

そんな父を横で見ていて
わたしはとても嬉しかったし
いいなぁと思っていたのだが
母はよく
「パパはお金が天から降ってくると思ってる
」

と苦々しく愚痴っていた

実家があまり裕福でない母は
理解できなかったのだろう
でもそれの何がいけないのか
当時の私には理解できなかった
お金が降ってくるなんて
最高じゃん

と
虹がかかった空から
キラキラお札が降ってくる景色が
浮かんで
とてもウキウキした気分になったものだ



母はわたしにも
そんな父と似ているところがあると言って
お金に対する考え方を
改めさせようとしていた
ただ
うちの父は多分
「お金は天下の回りもの」
とか
「循環させる」
とか
そんな難しいことは
考えていなくて

自分の周りに
いつでもあるモノ
としか
捉えてなかったような
気がする
(空気みたいな感じか)
だから
なくなったらどうしよう
なんて恐れもなくて
いつでもある前提なら
そりゃ好きなものとか
やりたいことに使うよなー

だって
いつも周りに「ある」んだもん

母をたびたび怒らせたせいか?
昔ほどの使い方はしなくなって
しまったが
私が大人になってからも
たまに
「急にワケわからん車の部品が届いた
」

「結構高かったらしい
」

と
母がキーキーしていたので笑
あぁ、根本は変わってないんだな
と
嬉しくなった

わたしも恐らく
この気質は大いに受け継いでいて
夫の節約命の気質に
日々波風を立てている

父の、
ポーっとしてるけど
豊かな感じがするところが
とても好きだ
わたしは
ポーっとはできないけど笑
そんなふうにありたいと思う

おわり
