作曲中の息抜きにちょっと思い出した話。
ワンマンツアーの時にフェリーでけいとさんとЯyoくん話した話で「すごい面白いから絶対ブログに書いた方がいい!」と言ってもらえたので。
俺は高校卒業してイギリスに留学していた事があります。
その頃のお話。
俺はイーストロンドンというちょっと治安の悪いエリアの2階建てのアパートに住んでいました。
そのアパートの隣では非合法のクラブをやっていて毎晩ズンズン低音が鳴り響いてました。
「家でギター弾くし騒音の文句言われないから別にいいや」と思って住んでいたんですがとある夜に事件が起きました。
夜中の3時くらいにパーンというタイヤが破裂するような音が聞こえてきて、その時は何も気にしなかったのですがその後連発でパーン!パーン!という音が聞こえてきたのではっと窓から外を見ると。
銃を構えた人と道路に倒れこんでる人がいました。
咄嗟に電気をつけたらもしかしたら見てるのがバレてしまうと思って恐る恐るカーテンに隠れながら一部始終を見ていました。
数分後クラブから出てきた数十人の人が恐怖におののき叫んでいると、ものすごいスピードで車が来て撃たれた人を車に乗せようとすると。
また犯人が車のドアを開けて何発も発砲しました。
そして車が去っていった数分後パトカーが来たのですがその頃には犯人もギャラリーも居なくなっていました。
次の日の朝ドアを開けるとびっしりとキープアウトの黄色いテープが貼られていて、すぐに警察官が俺の所に駆け寄って来て「何処に行くんだ?」と言われたので「学校に行きます」と言うと「僕の後を歩いて来なさい。現場に遺留品が残っているかも知れないから、現場を荒らされると困るんだ」と言われて後を着いていきながらその場を後にしました。
学校から帰って来るとまだキープアウトのテープが貼られていて、担当の警察官も変わっていたので事情を説明して家に入ろうとすると。
「何か目撃してない?」と聞かれたので昨日の夜の事を思い出しました。
ウチのアパートの周りは平家になっていて周りの家の屋根が見えるんです。
ベットに入る1時間くらい前。
キッチンに飲み物を取りに行く時、遠くの平家の屋根からクラブの屋根に数人が歩いていくのを思い出しました。
その話をすると「なんだって!それは重要な目撃証言かもしれない!君、電話番号教えてくれる?他に何か思い出したら電話してくれ」と番号の書いた紙も渡されました。
次の日の夕方、事件に関する事であろう電話が警察官から来て。
そんなに英語分かるわけではないし電話って聞き取りにくいから四苦八苦してると「ちょっと待って」
プルルルル
「貴方事件目撃証言法廷」
中国人の翻訳の方でした。
「あのー、、えーっと」と言ってるとまたプルルルとなって。
「もしもし聞こえますか?」と日本人の翻訳の方に変わりました。
話を聞くと貴方の目撃証言が事件の解決に重要な証拠になるかもしれないから法廷で証言してくれないか?と。
ちょっと話がデカくなってきたな、、、何か事件に巻き込まれそうな予感がして。
「すいません、確証がないので辞退させてください」と伝え電話を切りました。
その後気になって大家さんに相談すると、絶対に証言してはいけない。もし行ってたら法廷の傍聴席にギャングが潜んでいるから報復されて命がなかったよ。
事件の発端はギャングの抗争だったそうです。
大家さんに言われてサーっと血の気が引いてきて。
もしあの時「証言します」と言ってたら生きてなかったかも知れない。
外国は怖いですね。