良く頑張ったね、100点満点の娘です。
母が亡くなった後、近所の方にそういってもらえた。
ああ、これが一番かけてもらいたかった言葉だったんだと思った。
誰でもなくて、母自身から。
そうじゃないってわかってるから。
本当ならもっと母のために出来たこと、私が我慢すれば良かったこと、たくさんあった。
これまで本当に不出来な娘で、お金と苦労と心配を山ほどかけてきた。
何かを達成できたことも、自慢に出来るようなこともなにひとつない。
昔からそう。学校ではいつも友達ができなくて、居場所がなかった。成績だって、得意なものは多少良くても、努力が嫌いですぐに諦めてしまった。習い事も続かず、サボってばかり。母から見たって、自慢になるところなんてなんにもなかったと思う。
それでも、いつだって、「あなたは、賢くて優しくて可愛いいい子」って、そう言ってくれた。本当にそうだって思ってしまいそうなくらい、本気の顔で、私が何をしてもそのたびに信じてくれた。
叱ることがあっても、「でもこういうところはあなたのいいところ」「出来るよね、あなたなら」って言ってくれた。
急変して、話が出来なくなって、
母が病気になってから、私がしてきたこと、
本当は母がどう感じてたのかもう知れないと思った。
本当は寂しかったんじゃないのかな。
もっとそばにいて欲しかったんじゃないのかな。
仕事もさっさと辞めて帰ってきて欲しかったんじゃないのかな。
「ママがケーキを食べられないなら、その間私も我慢する」なんて言いながら、舌の根も乾かないうちに甘いもの食べるのをやめられなかった私。
一時退院の途中も、娘と旦那さんと遊びに行ったり。
ホテルに泊まったりしてたのを、どんな気持ちで見てたんだろう。
「いつもありがとう、ママはあなたがいてくれるだけで幸せ」って、いつもそう言ってくれたけど。
本当にそうだった?
私のこと嫌いじゃなかった?
いつも裏切ってばかりだった私、全然いい娘じゃなかった私、
最後まで愛してくれてたのかな。
もっと恩返ししたかった、その時間があると思ってた。いつまでも馬鹿で後悔してばかり。
私が死んだら会えるのかな。
こんな私じゃ無理なのかな。
「また会えるのかな」って言ったとき、
「双方人間にまた輪廻転生するのはかなりレアな確率やな」って旦那さんに言われて、絶望的な気持ちになった。