1、2週間で帰る予定の入院だったから。
もちろん、遺言や最後の言葉なんか存在しない。
もともと片付けが得意でなく、すぐに物を増やしてしまう性格の母だったから。
そして、いつも全てのことを母任せにしていた一家だから。
探したけど出てこないもの
大切にしていたジュエリー類
喪服に着ける真珠類
数珠、ふくさ
いつも着けてて愛着のあった安いアクセサリー類
年金手帳
などなど
もしかしたら手紙なんか書き残してたりしないかなーと思ったりもしたけど、見つかるのはメモばかり。
内容は、だいたいが、食べたいもの、買いたいもの。
生協で次に注文するもの。
お祝いやお返しを送る先リスト。
勝手に母の靴を履き、服を着て、
いくつも持ってたメガネのレンズを替えて、
そばに母を感じられるようにした。
あとは、車。
実家に電車で戻れば、母の車を使って病院などへの移動をしていたから、私も乗り慣れた母の車。
お葬式にも乗って行った。
担当だった方が、最後運転席の私のところへ来て、窓を開けるような仕草をするから、何かと思ったら。
「大きい車ですね」と。
「母ので。2ヶ月前まで自分でも運転してました」と言うと、
「ではこれからはお嬢さんが乗られるんですね。お母様きっと喜びますよ」と。
私は通勤で毎日車に乗るので、
母の車もらうつもり。
弟ももらう気満々でいたけど…