病気になってすぐの頃。

となりの人がオムツやねん、トイレ行けはらへんみたい。
ガンでも、お腹のガンとかやと切らなあかんくて、痛いやんな。それもいややな。 

面会に行くと、そんなことを言ってた。
周りと比べて、少しでも自分の状況が良いと認識したいんだなと思った。
医学的な知識とかまるでなくて、これまで全く病気をしたことがなくて。
怖かったんだろうな。
負けないように必死だったんだろうな。
もっと寄り添ってあげたかった。
本当なら、大丈夫だよってもっと安心させてあげることができたんじゃないのかな。

生理用のナプキン持ってきて。
と、今回入院後に頼まれて。
「まだ不正出血あるの?」と聞くと、
小さな声で、
「ちゃうねん。おもらし」と言った。

食べられなくて、体力もなくて、少しでも口にすると吐いてしまって、ずっと下痢がつづいてて。
辛かっただろうな。
出来ると思っていたことが出来なくなっていって、いろんな不調が一気に出てきて、辛かったんだろう。

ICUに行く少し前、ライン通話で顔を見られるのを嫌がってた。顔に出来た皮疹や色素沈着をとても気にしてた。

私は看護師さんみたいに、適切なケアはできないけど。でもそばにいて、介護できたら良かった。
毎日大丈夫、ママはいつでもかわいいよって声をかけたかった。
ごめんね。怖かったよね。心細かったよね。

久しぶりに会えたのは、変わり果てたママだけど、やっぱり可愛いと思ったよ。