ハゲの毛髪?



女流画家協会展のために上野まで出かけたついでに、
東京国立博物館平成館で開催されている「特別展 写楽」も覗いてみることにした。走る人



で、東京都国立博物館を目指して
上野の森美術館を出ると、すぐそばに、
木々の枝に隠れるようにささやかな塔が建っているのを発見。∑ヾ( ̄0 ̄;ノ
上野の森は、改めて歩くと、色々な発見があるものだ。
(単に今まで気付かずにいたということだけど。にひひ


夫婦世界旅行-妻編-天海僧正毛髪塔


なんと、パゴダ!?(ソレニシテハ、随分ササヤカナ……。)∑ヾ( ̄0 ̄;ノ
なんと、天海僧正毛髪塔(テンカイソウジョウモウハツトウ)!Σ(~∀~||;)


お坊様の「毛髪塔」とは、これいかに?ヽ((◎д◎ ))ゝ
坊主に毛はなかろう?はてなマーク



わざわざ「毛髪」と断っているのであるから、
やはり“つるつる坊主頭”の髪の毛だ?はてなマーク
ハゲの毛髪?はてなマーク
いぁ、お坊様は「ハゲ」なわけではないか?はてなマーク
謎めいたその塔に私は引き寄せられた。オバケ



天海は川越喜多院を訪れたとき、その等身大像も拝ませて頂いたので、なんとなく既に「知り合い」感覚。( ´艸`)
お、天海? 久しぶりじゃん! こんなところで何してるの?音譜パー
って感じで、ゆかしく思って、説明板を読む。目


天海僧正毛髪塔(Hair Pagoda For Priest Tenkai)

「天海僧正は、江戸初期の天台宗の高僧で、諡号(シゴウ)を慈眼大師(ジゲンダイシ)という。
天文五年(1536)に奥州会津郡高田郷(福島県)で生まれた。十一歳で出家、十四歳で比叡山に登り実全に師事して天台教観を学び、さらに三井寺や奈良で諸教学を学んだといわれる。のちに江戸崎不動院(茨城県江戸崎町)、川越喜多院(埼玉県川越市)、などに住し、徳川家康の知遇を受けた。元和二年(1616)家康が没すると、その神格化にあたり権現号の勅許を計り、合わせて日光廟の基本的構想をたて造営を指導した。その後も将軍秀忠・家光の帰依を受け、江戸城鎮護のため上野忍岡に寺院の建立を進言し、寛永二年(1625)に寛永寺を創建した。
 寛永二十年(1643)に子院の本覚院にて一〇八歳で示寂。遺命により日光山に葬られ、この地(旧本覚院跡)には供養塔が建てられた。後に本覚院伝来の毛髪を納めた塔も建てられ、毛髪塔と呼ばれるようになった。」メモ


本覚院伝来の毛髪」……とあるからには、
本覚院に天海僧正の毛髪が代々秘宝(?)として大切にとってあったということね?( ̄□ ̄;)
その毛髪、一体いつどうして本覚院に蔵された(?)ものやら?はてなマーク



11歳で出家……とあるから、
その出家の際、剃髪したときの髪?はてなマーク
しかし、それをずっと天海が持っていたとも思えない。( ̄_ ̄ i)



本覚院に住していた間、
お坊様とはいえ、
毎日生えてくる髪の毛を剃り剃りした、その髪の毛を地道に集めていたのかしらん?はてなマークカミソリ



だとすると、
普通「遺髪」というと、ある程度の長さ(せめて10cmくらい?)の髪の束だというイメージがあるけれど、かみのけ
天海僧正の遺された毛髪は、
あごひげの剃り残しのような、
某有名会社の製品“3枚刃電気髭剃り”の、剃り味のよさを示すためのCMで見かけるような、
(今朝剃ったばかりなのに、もうこんなに剃れてる!みたいな)
黒いカスのような、粉末状の髪の毛なのかしら?はてなマーク(ひどい想像!)






説明板を読んでいるだけでは、何の解決も見られず、
返って謎(?)はよからぬ方向へ深まるばかりであった……。ヽ(;´Д`)ノ





で、帰宅してからネット検索。サーチ
お坊様の「毛髪塔」に腑に落ちないものを感じている人は見つけたが、
なぜ“坊主の毛髪塔”なのか、それを解き明かしているものは見つけられなかった。(→o←)ゞ


参照:
天才詩人こうやまあきらのブログ

天海僧正って知ってます?このお方は徳川家康にブレーンとして仕えた風水師で「明智光秀が正体」説があるほどの謎の人物。江戸が永遠に繁栄するために鬼門の位置に寛永寺・日光東照宮を置き、裏鬼門に増上寺を置き、最後の仕上げとして死後、自分の髪を埋めた「毛髪塔」を建てさせたという(このへんはネットで検索すれば、荒俣宏系マニアがいろいろ怪しくて楽しい説を書いてます)。つまり江戸(=東京)の守り神みたいなお方。メモ


この人の説によると、
天海僧正が自ら「毛髪塔」を「建てさせた」としている。


だとしたら、
天海僧正が意図して己の髪の毛を残したことになるね。Σ(・ω・;|||



天海僧正が亡くなったのは108歳。
そんな老年になってからは、髪の毛も生えてこなかったろうから、
何十年も前から、若いうちに髪の毛を取っておいたってことだよね?ベル

そう思うと、
“己の髪の毛を後世に残すべく掻き集めている壮年のお坊様の図”が思い浮かんでしまい、にひひ
なんともリアルなお坊様の日常を感じるのである。(/ω\)


しかし、本当に、なぜに坊主の「毛髪」なのだ?はてなマークはてなマークはてなマーク
謎はいまだ解けず……。Y(>_<、)Y