2001年夫婦世界旅行―妻編」が入っているPCは故障中。で、世界旅行記は中断中。(バックナンバーを読んだろう!と思ってくださる方はこちらから入れます。part1。)
オバケ
オバケ
オバケ
オバケ
オバケ
雀の思い出 no.2    雀の家族愛③





さて、子雀ちゃんの餌を買うべく、デパートの屋上にあるペットショップへ行ってみた。あし


晴れた日の昼下がり。晴れ
地上から湧き上がってくる街の騒音が空へと拡散していく。虹
子供の黄色い歓声と遊戯用の乗り物のギッシギッシきしる機械音。観覧車
声高に子供を呼ぶ母親、アイスクリームを手に走り回る子供。ソフトクリーム
ぎっしりと鉢植えを並べた小さな植木屋を通り過ぎると、
ぽこぽこと酸素の泡を立て続ける水槽に熱帯魚が静かに泳いでいる。クマノミ

にわかに藁のような、粟のような臭いが強くなった。
鳥の臭いだ。ヒヨコ



長閑なデパートの屋上の平凡な風景の一角で、
私は今まさに虫を買おうとしている!(-_☆)

虫だ! 虫ッ!
ガーン

瓶にぎっしり詰まっていたらどうしよう?????(TωT)

瓶の中でうぞうぞと蠢いていたりしたら、どうしよう????(((( ;°Д°))))

うううう……。しょぼん

いや、しかし、虫がご馳走! 
子雀ちゃんには、虫がご馳走!
グー



鳥を扱っているブースの前で、
今一度瞼をぎゅっと閉じてから(>_<)、くわっと目を剥く。目
さぁ! 行くど! 買うど! 虫! 生きている虫!グー


目を血走らせるようにブースに踏み込んだものの、
手前にある棚に向ける我が目は、自然と薄めの横目になるのだった。得意げ

すぐに対応に出てくれた店員に、まずは子雀の餌について尋ねてみた。
すると、粟をお湯で溶いてやってもよいという!OK

虫じゃなくても大丈夫ですか? いがった~~~! ・°・(ノД`)・°・
胸を撫で下ろす。ラブラブ

じゃ、粟! ください! クラッカー

子雀ちゃんの大好物、新鮮なご馳走はあげられないけれど、
とりあえず食料になるわけだから、いいよね。べーっだ!

数分前の決心はどこへやら、
私は粟を買うことを即決したのであった。べーっだ!




もちろん、生きた虫が一番いいんですよ。自分で捕まえたりした虫をね。うふふ…… やぎ座
と、店員さんは薄笑いを浮かべて続けた。えっ

いや、もう粟でいいです。粟をください。σ(^_^;)

虫も揃えてありますよ。生きているのは、今ちょっと切らしちゃってるんですけどやぎ座
店員さんは、やにわに棚に手を伸ばすと、透明な蓋のついた小箱を取り出して、私の目の前に突きつけて見せてくれた。
これですよ。うふふふふふふふやぎ座

いや、別に、あの、虫など見たいわけじゃないんですよ、わたしゃ……。ガーン

びびりながらも、折角なので、この際拝見しておこうと、小箱を覗き込む。メガネ



容器の底に、黄ばんだ綿だかオガクズだか何だかが敷き詰めてあり、
その上に、まるで標本か何かのように間隔をとって、点々と青黒い小さな豆粒のような、ぷっくりとした干し葡萄のようなものが並んでいた。
薄羽が小さな体に張りついている。
大きな銀バエのように見える。
「生きていない」というのに、ついさっきまで生きていたような瑞々しさがある。
半生の銀バエ? って感じ。


どわぁぁぁ! やっぱり、無理! 
(((( ;°Д°))))この黒い一粒一粒をピンセットでつまみあげるなんて、
私には、無理っ!

粟でいいです。粟でいいですぅっ!!(><;)
叫ぶように粟を求める私に、
そうですか? 虫の方がおいしんだけどなぁ……。うふふやぎ座
と、残念そうに店員は容器の蓋を丁寧に閉めて、棚に戻したのであった。




と思うのだが、今思い出してみると、この虫を見るくだりは、もしかしたら、夢だったかもしれない。記憶がぼんやりして、リアル。リアルだけど、ぼんやりしているのだ。

現実には、虫の詰め合わせなどは目にしないままに、即座に粟を買い込んで、
そそくさとペットショップを後にしたのではなかったか?

どうも記憶が曖昧である。

当時しばらくの間、「ペットショップで虫を買う夢」を何度も見たので、
実際はなかったシーンを実際に体験したように感じているのかもしれない。
虫の詰まった容器など見てもいないのに、見たように錯覚してしまっているのかもしれない。
店員も「うふふ」と薄笑いなどしなかったのかもしれない。


とにかく、粟を一袋購入したことだけは、確かだ。
粟をカバンに押し込んで、子雀の待つ我が家へと急いだのだった。馬
 
        

追記:鳥の餌 ミルオーム(ミルワーム

因みに、鳥の餌としての虫は確かに売られている。「ミルオーム」とか「ミルワーム」と言うらしい。

何かの幼虫で、小さなミミズのような細い奴が、ぎっしり詰まって、1パックいくらで売られているらしい。

私はこの「ミルオーム」なるパックを見た記憶はない。半生銀バエもどきの詰め合わせしか記憶にない。その記憶さえ、夢だか現実だか、今となってはよくわからない。半生銀バエもどきの詰め合わせなど、売っていたのだろうか? 売っているのを見たことがある人、あるいは売ったことがある人、ご一報頂けたら、幸甚です。


                    つづく
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