シャンソン・コンクール雑感(1) | 加藤修滋のブログ

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日仏シャンソン協会活動記録及びシャンソン界のニュース等

言うまでもなく「アマチュア」は「amator」の語源から言っても「愛好者」で、
その意味では「プロフェッショナル」であっても、本来の愛好家としての愛着・愛情を
失ってはいけないはず。


32年前、日本アマチュア・シャンソン・コンクールが始まった時、
声を競う側面が強調され、プロ歌手の中にも、そのアマチュアに負けじと
声勝負を挑み、拍手の大きさと「○○ちゃん!」という掛け声が歌手の評価と
思い違いをしている傾向がありました。


ところが、ここ数年、特にアマチュア・シャンソン・コンクール地区大会で
声を競うのではなく、歌の心を大切に歌う人が目立つようになっています。
(全国大会へは行けない人の中にも、観客の心の中に感動を残せる人がいます)

神戸市が主催する日本最大規模のこのシャンコンは、多くのプロ歌手を輩出
するだけでなく、優秀なピアノ伴奏者も育てた点で、日本シャンソン界に
大きな貢献をしたと言えます。


更に、毎年出場を重ねる人の成長は言うに及ばず、
各種のコンクールで審査員までもが成長するのだと知りました。
最も成長が著しいのは、コンクール主催者。
何しろ、長い間主催を続け聴き続けているので、
的確な評価に加えて時々ハッとするような感想を慰労会で聞かせて下さることも有。