アマチュア・シャンコン30回 | 加藤修滋のブログ

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日仏シャンソン協会活動記録及びシャンソン界のニュース等

第30回日本アマチュア・シャンソン・コンクール全国大会は、
例年より多い38名で神戸文化ホールで競われました。

あちこちのコンクールに出ている顔ぶれが多く、
歌唱曲を変えるだけでなく、歌唱法も変える(審査員対策?)
「コンクール出場プロ」みたいな人もあって、結構楽しめる。

参加者以上に、指導者が経験を積んで「点数獲得法」を
研究していることも透けて見える。

今年は、例年とは異なる音の空間創りがなされていたとは、
当日会場に来ていた幾人かの指導者が指摘。

マイクのポップ・ノイズが極度に少ない…という事は周波数が…
(これから先は企業秘密?!)

でも、一番の変化は、新しい審査員が増えたこと。

当然採点にも変化があり、更に一人の個人的判断が薄まる。

グランプリは、九州地区大会にい挑戦し続け(確か10回以上応募していたと記憶)
さほまりこさん。

歌唱賞     谷本惣一郎(神戸大会)
        山田麻子(東京大会)
奨励賞     安部昭彦(東北大会)
        井戸久夫(神戸大会)
        島田宝子(神戸大会)
        岸本真知子(東京大会)
語学賞     野村幸子(東京大会)
ノスタルジー賞 桂川武(中部大会)

審査員の井上和世さんの講評の中で、
桂川さんの個人名を出して賞讃の言葉を述べられたのは異例。

かつて、浜崎久美子さんがグランプリ受賞した時、
石井好子さんが「今回は審査員満票でした」と異例の発言をされて以来。

岸本さんは、「全国なにわシャンソン・コンクール」グランプリをはじめ、
KCAシャンソン・コンクール、J’AIME CHANTERでも受賞。

今回の受賞者は、他のコンクールで受賞していない人が殆どで、
受賞を逃した人たちの方が、プロも参加できるコンクールで受賞していることから、
アマチュア・シャンソン・コンクールで受賞するには、
特別なノウ・ハウが必要と言う観客がいましたが、審査員の違いの一言に尽きます。

渡辺里奈さんは、浜松シャンソン・コンクール、J’AIME CHANTER、
フレンチ・ポップ・コンクールの3つのコンクールで受賞。

何度も繰り返し言っていますが、シャンソン・コンクールの受賞者より、
受賞しなかった人の方がその後の活躍が目立つケースが多いのは、
現在を評価するより、将来性を評価するかの違いで、
タレント・スカウト・キャラバンの基準とは異なる事を意味している。