Bonjourフランス 福山知沙です。

【Spaghettis au poulet haché sauce miso】


保育園の給食メニューがこんなに白ワインに合うとは思っていませんでした。


息子が年中さんだった2019年のある日、目を輝かせて帰ってきました。

「今日の給食は”とりのミソパスタ”で、すごく美味しかったんだよ」。


”とりのミソパスタ”?

なんだそれ。


聞けばミートソーススパゲティのように挽肉が入っており、味噌の味がするのだそう。


5歳児の言うこと。

大人のこちらが類推してやらなければなりません。

具が挽肉だけ、ということもないでしょうし、おそらく玉ねぎも入っていたことでしょう。

一方、「味噌の味」だというからには、

それ以外の味はしなかったのかもしれません。せいぜい鶏がらスープの素くらいでしょうか。それだと従来のミートソースのようなトロミはないでしょうから、水溶き片栗粉を加えるかどうか。

(また、ごく習慣的に挽肉を炒めるときに料理酒をふるかどうか。)


その週末、わたしは息子からの証言をもとに、鶏のミソパスタを再現しました。

 

「給食とおなじ味!」という息子。

その日から鶏のミソパスタはわが家の夕食メニューに時折登場するようになりました。


大人は山椒、または「桃屋のしびれと辛さががっつり効いた麻辣香油」を添えるのがオススメです。


圧倒的に白ワインに合います。

このパスタ1人分(山椒または麻辣香油入り)に対して、一人当たり白ワインのフルボトル3分の2が適量かと思われます。


今日、夕食に鶏の味噌パスタを出したところ、

息子は美味しい美味しい、と言いながら、

もはや母親が作った家庭の味として鶏の味噌パスタを味わっていました。

もう保育園の年中さん時代に食べた給食の味の記憶は薄れているようです。


私が食べさせているこの鶏の味噌パスタは、今後彼にとっておふくろの味になるのかどうか。


将棋名人戦の第二局で渡辺名人と斉藤八段のつやつやしたお顔を拝みつつ、

お二人の小さい頃の家庭での思い出の味はなんだろう、と思いました。