あの措置入院騒動。
私はどうしてしまったんだろう。
ストレスがたまっていた、それで済まされることではない。
周りを大きく巻き込み、自分も苦しみ、下手をすればグループホームの話も立ち消える所だった。
理解ある両親、おまわりさんのお陰で、措置入院を免れることが出来、私は今こうして立ち直ることが出来ている。
両親との関係も、このことをきっかけに、いい方向へ向かった。
昨日、騒動の最中に電話がかかって来ていた施設の担当職員に、改めて電話をし直した。
「電話をくださったそうで、すみませんでした。あのとき、警察が来ていて・・・」
「え！！なんで？」
「親を殺して、自分も死ぬって言って、警察呼んじゃったの。措置入院になるところだったんだ」
「親御さんから話聞いてるかな。何か相談あったら乗るよ。ご家庭にも行くよ」
「是非、相談に乗って欲しいです。家にも来て欲しいです。親も来て欲しいって」
「私は歓迎されてるんだろうか」
「大歓迎です」
「じゃあ、１８日で早速だけどいいかな。日勤だから、お風呂もないしいいんだよね。でも、担当を殺して自分も死ぬとか言わないでね。一応新婚だから」
「言わない。言わない」
「話したいこと、まとめといてね」
となり、１８日、つまり明日の１４：００に自宅に家庭訪問に来ることになった。
施設に居る時でさえ、家庭訪問なかったのに。
退所するとあるんだね。
でも困ったのが、この担当職員、甘い物が一切食べられない。
お茶菓子を何も出さないわけにはいかないし、こういうとき、何を出したらいいのだろう？？
夜勤のとき、本当に何も食べてないからな。
今日は、昨日つながらなかったケースワーカーさんにも電話してみた。
「もしもし、元気になりました。ご迷惑おかけしました。今は薬も飲めています」
「良かったです。保健師さんとお話し出来たんですよね」
「はい。薬の飲み方とかアドバイスしてもらいました。砕いて、お粥に混ぜた方がいいよとか。でも、お母さんと話したかったみたいだけど、家の電話番号が言えなくて、ケースワーカーさんに電話が行ったのかな」
「はい、来ました」
「すみませんでした。混乱してて。今は、ご飯も水分も取れています。おむつ交換、着替え、お風呂介助は、お母さんにやってもらっています」
「それは安心しました」
「明日は施設の担当職員さんが来ます」
「そうなんですか！それはすごい！」
「グループホームからは、今日か、明日、面接日の連絡が入ります。面接日は２２日以降です。場合によっては、ケースワーカーさんも含めて面接と言っていました。場所もこっちの市役所と言っていましたよ」
「市役所でやるのに、僕が参加しないわけないですよね。市役所じゃなかったら、きっとご自宅とかでしょうね。でも良かったです。悪い状態の時に電話がかかってこなくて」
「そうですね。私のこの状態、初めてですか？」
「噂には聞いてましたけどね、初めて遭遇しましたね。これか！って思いましたね。まあ、過ぎ去ってしまえば、なんてことはないですけど」
とケースワーカーさん。
今日も、グループホームからの電話はなさそうだ。
でも、今週中にかかって来ると言っていた。
信じよう。
調整が大変だと言っていたから。
埼玉の方で面接する人たちは簡単なのだが、地方の人たちは、面接官が出張してこなくてはならないから、調整が必要で大変らしい。
しかも関東圏、市役所中にチラシを回したらしく、応募も多数だったみたい。
そうだよな。
埼玉のはずれから、私の市まで来たんだもんな。
つまり、東京都のはずれ。
焦ると損、損。
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