昨日、夜勤明けの担当職員から、
「ゆこたんからは、退所のことを利用者さんには打ち明けていないようだけど、部屋の中の荷物が減ったりしていて、中には感付いている人も居るんだよね。ほとんどの人は、何も思っていないみたいだけど。その状況の中、このまま、黙っている？」
と言われて、
「退所するの？」と聞かれてもいないのに、
「退所するんだー、とこちらから話すのもな、と
思ってしまって、やめとこうと思っています。
聞かれたら、答えますけど」と言うと、
「じゃあ、職員サイドもそうするね」と言われた。
でもそこから悩んでしまった。
退所当日に、突然打ち明けて、もっと色んな話をしておけば
良かったと思う人も中にはいる。
でもその時に後悔してももう遅い。
今なら間に合う。
不安な気持ちのまま、２月の誕生会がその日、行われた。
普段は、職員はケーキは食べないのに、
たまたま２月の誕生月の人が私しかいなくて、
状況が状況だけに、残っている職員の分のケーキも
買って来て、食べていた。
私がカメラを持っていたので、何枚も撮ってくれた。
昼休みに、医務の看護師さんと、レクの職員さんとで
医務室にて。
医務室らしい雰囲気が撮れました。
そして、看護師さんの休憩中と言う感じも。
そこに通りかかったK職員をつかまえて、
「写真撮ろうよ～」と言ったら、
「飯食わせろ！！」とふざけていましたが、
「あ！でも、午後になったら、化粧がはげる」
と言って、快く、写真を撮らせてくれました。
信頼の置ける係長のKさんに、
「相談したいことがあるんですけど・・・」
と、言うと
「夕飯前に声かけるから」と言われた。
ヒヤリハット部会があるらしかった。
時間がかなりかかって、夕飯にさしかかったけど、
時間を取ってくれた。
「担当には、あえてこちらから退所と宣言する必要はないと
答えたのですが、気持ちの整理を付けなければいけない人も
いるし、落ち着いて話をしたい人もいるし、後悔しない方法
ってわからなくなっちゃって」
と言うと、
「とてもいいところに気がついたね。
利用者の中には、なんでもっと早く言ってくれなかったの？
お話したいこと、沢山あったのに。
って思う人も多いと思うんだよね。
話してみたいと思う人だけでも、話してみたらどうかな。
あなたは、すごく成長したよ」
私は、思わず涙が出てしまった。
安心してしまったのか。
張りつめていたものが、ほどけたようだった。
今まで、泣いてはいけない、笑顔でいなければいけない、と
ずっと堪えて来たから。
この人だけには、話しておきたいと思っていたK君に
打ち明けることにした。
夕食後、創作室に呼び出して、
「真面目な話があるんだ」
と切り出し、しっとりと話し始めた。
K君は、動揺を抑えながら、静かに聞いてくれていた。
私は、グループホームを探していて、見つからなかったら、
一人暮らしをする予定と話した。
最初は、明らかに落ち込んでいる様子を見せていた。
そんな様子に、涙が出てしまい、「泣かないで」と言われた。
２時間くらいその場所で語り合い、通過する職員さんに
写真を撮ってもらった。
色んなポーズを取らされたりして。
最後は笑い合ったね。
「これ以上、デブになるなよ」とか言われて。
太らない体質のK君には、何も言い返せない私。
「おじいちゃんにならないでね」と言っておいた。
昨日、いい感じだったので、今日、係長のKさんに相談して、
レクはお茶会があるので、その時にみんなに発表しようかと
思っていると言ったら、
「任せるよ。頑張れ！」
と言って、強く手を握った。
お茶会は、午後だ。
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